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サイクル ロードレース コラム 2007年7月28日

【ツール・ド・フランス2007】第18ステージレースレポート

サイクルロードレースレポート by J SPORTS 編集部
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カオールからアングレームまでの211kmで争われた今日の第18ステージ。序盤から逃げた4人がゴール前でのスプリント対決を見せ、序盤で激しく落車したカザール(ランセーズデ ジュー)がツール初ステージ優勝を果たした。明日の個人タイムトライアルを控える総合争いの選手は目立った動きを見せず集団でゴール。マイヨ・ジョーヌのコンタドール(ディスカバリーチャンネル)は、総合2位のエヴァンス(プレディクトール・ロット)に3秒遅れてゴールし、総合タイムでの差は1分50秒となっている。

比較的平坦な今日のステージ。事前の予想通り序盤から次々と逃げを狙う選手が飛び出して行った。15km地点の最初のカテゴリー4級峠でカザールとピノー(ブイグテレコム)がアタックすると、ウィリムス(リクイガス)も合流。3人で峠を通過したが、すぐに集団に吸収されてしまった。カザールとウィリムスは再びアタック。ルフェーヴル(ブイグテレコム)とボーヘルト(ラボバンク)も加わり4人での逃げがスタートした。この日2つ目の4級峠を通過した25km地点では、1人で逃げを追うメルクス(T-モバイル)に1分5秒、プロトンに2分25秒の差をつけていた。

27km地点で、コースに飛び出してきた犬が原因でカザールとウィリムスがクラッシュ。これでウィリムスは逃げから脱落してしまったが、カザールは傷だらけになりながらも、追いついたメルクスとともに36km地点で前の2人に合流することができた。ディスカバリーチャンネルがコントロールするプロトンはペースを上げなかったため、4人のリードはどんどん開いていく。87kmの補給地点では14分11秒、ゴールまで51km地点では17分半にまで広がった。この時点でボーヘルトは、アスタルロサ(エウスカルテル)を抜き総合暫定10位に浮上。すると、アスタルロサを総合10位以内でゴールさせたいエウスカルテルがプロトンを引き始めた。この動きにより、残り25kmでは差は12分5秒に縮まった。

残り15kmでも10分15秒差をつけていた4人は、このまま逃げ切れることを確信すると、今度はステージ優勝を目指しての戦いに突入。次々とアタックと吸収が繰り返される中、残り3kmでカザールがうまく抜け出す。だが3人もボーヘルトを中心に追い上げると、残り1kmでカザールを捕らえた。ゴール前250mまではお互いに牽制しながらゆっくりと走っていくが、ここでカザールが一気にスパートをかける。3人はその勢いについていけず、カザールは3人に1秒差をつけて勝利を収めた。

8分34秒遅れでゴールラインにやってきたプロトンではマイヨ・ヴェール争いが展開された。先頭でゴールしたボーネン(クイックステップ)が、2位ハンター(バルロワールド)に24ポイント、3位ツァベル(ミルラム)に28ポイント差をつけ、マイヨ・ヴェールを守っている。

明日の第19ステージで、いよいよマイヨ・ジョーヌ争いの結果が見えてくる。コニャックからアングレーまで55.5kmの個人タイムトライアルで、果たしてどんなドラマが生まれるのだろうか。


サンディ・カザール(ランセーズデ ジュー)
ステージ優勝

最後の1kmは難しかったし、神経を使った。ボーヘルトが少し前からアタックをかけていたからね。彼がエスケープ集団で最強だと僕はみなしていた。ボーヘルト、メルクス、そしてルフェーヴルという実力者3人との逃げだったから、神経戦を繰り広げる必要があった。だから僕はエスケープ中で一番弱い奴に見せかけようと試みた。

ゴール前2kmでアタックが起きた。それが収まった頃に、前方の道を2つに分ける中央分離帯があることに僕は気がついた。他の3人は右側へ進んだ。だけどカーブは左方向だったから、そこで僕は飛び出した。いずれにせよ、僕はスプリント勝負まで待たないと決めていたし、マルセイユのときのようにゴールラインで全部を無駄にせずに済むよう努力したんだ。つまりひとりでゴールしたかった。そして穴を作るのに成功したんだ。それに他の3人はお互い警戒しあっていたんだね。ボーヘルトがゴール前500m地点まで他2人を引っ張ってきたから、終わりだ、スプリントを自ら切らなきゃならない、と考えた。最大限待ったよ。ゴールライン200mのところで、脚は行けると感じたんだ。どうしても勝ちたくてたまらなかった。観客の声援に後押しされたよ。

落車のことはあまり覚えていない。30km地点の付近だった。下りの途中で、3選手と共に後続プロトンとのタイム差を開こうと努力しているその時だった。犬が車道を横断した。全速力で走っていた時だから、ひどくびっくりしたよ。あの時は、僕のレースは終わりだ、と思ったね。それにまだプロトンとのタイム差はそれほど多くない時だったし。あちこちが痛かった。太もも、お尻、肩、そしてヒジが痛い。


アクセル・メルクス(T-モバイル チーム)
ステージ2位

僕はスプリンターではない。カザールが最強だったね。ゴール前3kmでアタックをかけて、すでに力を見せ付けていた。後悔など何もないよ。僕の最後のツール・ド・フランスを締めくくるために、ステージ優勝が決められたらもちろん最高だったけれどね。僕にとってのツールの最後の瞬間、何かを見せつけようと夢中になったよ。


アルベルト・コンタドール(ディスカバリー・チャンネル プロサイクリングチーム)
マイヨ・ジョーヌ、マイヨ・ブラン

土曜日はキャリアで最も難しい1日になるだろう。このタイムトライアルで全てが変わる可能性がある。僕の人生も変わるかもしれない。だから今現在は、出来るだけ早くホテルに帰って、マッサージを受けて、休んで、夕食をとって、そして映画を1本見たいね。明日の朝はタイムトライアルのルートを下見するために、早起きする。それから少し休んで、レースに向けて集中していくさ。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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