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【サイクルロードレースを支えるスペシャリスト】 選手からの「ありがとう」が大きな活力。UCIワールドチーム「EFエデュケーション・NIPPO」で世界を駆ける気鋭のメカニックの強き意志
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介――今年は日本人選手が2人いて、スタッフにも日本人がいましたが、チーム内でどんな話で盛り上がりましたか。
南野:特に印象深いのは、ベルギー遠征でチーム所属の日本人選手・スタッフ全員がそろったことですね。普段は選手・スタッフそれぞれに違ったスケジュールのもと動いているので、この時ばかりは「こんな珍しいことないよね」と言いながら記念撮影をしました。あとは、「あのお店のコーヒーおいしかったよ」だとか、「日本のテレビはいまあの番組が人気らしいよ」とか他愛もない話で盛り上がっています。もちろんレース前であれば、ホイール選択や使用バイクの相談といった確認作業も綿密に行います。
EFエデュケーション・NIPPO
――チームの中で特に仲の良い選手はどなたですか。
南野:中根英登選手とは同い年ですし、同じアパートに部屋を借りて生活していたこともあるので、自然と親しくなりました。レースやチームキャンプで一緒になることが多かったヒュー・カーシー(イギリス)、イェンス・クークレール(ベルギー)とは日本食レストランに一緒に行くこともありました。私自身、このチームで1年目を終えたところなので、現地集合・現地解散という形をとるレース遠征で深い関係を築くところまでは至りませんでしたが、これからみんなと少しずつ仲良くなっていけたらと思っています。
――メカニックの仕事に興味を持っていたり、機材やパーツに詳しい選手はいますか。
南野:たくさんいますよ。選手たちはみんな自転車が大好きですから。そういう選手ほどバイクセッティングにシビアだったりするのですが、なかでもセバスティアン・ラングフェルド(オランダ)は本当に詳しくて、細かいところまでオーダーがあります。今年で引退された別府史之さんもバイクに対するしっかりとした考えを持っていて、サドルハイト(サドルの高さ)について時間をかけて話し合ったこともありました。やっぱり、経験が豊富な選手ほど自分のバイクへの意識が高いことを感じますね。
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