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サイクル ロードレース コラム 2021年10月16日

【ツール・ド・フランス2022 ルートプレゼンテーション】7月1日「ツール史上、最も遠く、最も北」で開幕!第5ステージには4年ぶりに《北の地獄》が登場

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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プレゼンテーションの様子

プレゼンテーションの様子

2週目の目玉は、間違いなく、2日連続の山頂フィニッシュ。第11ステージは標高2642mのガリビエ山頂を越え、標高2413mのグラノン山頂を争う高山大戦で、翌第12ステージは再びガリビエを逆側から乗り越えたら、熱狂のアルプ・デュ・エズへ。

ひどく意味深な2日間でもある。グラノン→アルプ・デュ・エズの山頂2連戦は、1986年大会でも用いられた。これはベルナール・イノーがキャリア最後のマイヨ・ジョーヌを失い、翌日に若き覇者グレッグ・レモンと手と手をつないで区間を制したという……フランス自転車界の歴史に深く刻まれた2日間なのだ。しかも21の九十九折で有名な上りこそ、ちょうど70年前に、ツール史上初めて山頂フィニッシュが争われた地であり、しかも時はまさしく7月14日の革命記念日。

その後は大急ぎでピレネーまで移動する。風分断が恐れられる平地2区間の間には、マンドの激坂フィニッシュも挟み込まれた。ちなみに前回2018年登場時はアラフィリップ2位だったからこそ、地元自治体は世界王者に両手をあげて欲しいと熱望している。

カルカッソンヌでの休息日を明けたら、いよいよ決戦の3週目。第16ステージ、フィニッシュ手前25kmのペゲールの壁(最大18%)で大急ぎで足慣らし。第17・18ステージはまたしても、2日連続で、山頂フィニッシュが立ちはだかる。

初日は130kmという短距離の、しかも後半に、4つの難峠がぎゅうぎゅうに詰め込まれている。ペイラギュードの滑走路フィニッシュの最終盤は、脚がよれよれになりそうな激坂でおなじみ。一方で翌第18ステージは、初登場スパンデル峠を含む3つの長い上りが、行く手に聳え立つ。ピュアクライマーたちにとっては、泣いても笑っても最後の勝負地。オタカムの山頂へたどり着いた時点で、総合争いはもはや、パリ到着前夜の個人タイムトライアルのみに委ねられる。

全日程21日間のステージ内訳は平地6、起伏7、山岳6、個人タイムトライアル2。組み込まれた山岳の数自体は減ったが、山頂フィニッシュは5回と、昨大会より2つ増えた。逆に個人TTの総距離は全長53kmと、昨大会よりたしかに5km減った。しかし2度目のTTは、40kmと、2014年以来最長だ。

そして、もちろん、フィナーレはいつものシャンゼリゼ。世界で一番美しい大通りで、女性版第1回大会の第1ステージがフィニッシュした直後に、男性が2022年大会最後の栄光を競い合う。

「Vive les Tours」。ツール・ド・フランスのコースプレゼンテーションの終わりを、いつもどおりに、大会委員長クリスティアン・プリュドムは「ツール万歳」の言葉で締めくくった。ただ、いつもと違ったのは、ツールが複数形だったこと。2022年の7月は、まるまる1ヶ月に渡って、2つのツールが自転車ロードレースファンたちの胸を踊らせる。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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