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サイクル ロードレース コラム 2021年10月5日

【Cycle*2021 パリ~ルーベ:レビュー】欧州王者のコルブレッリが雨と寒さと石畳に苛まれた地獄巡りを制す「最も美しい勝利」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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「自分のレースには満足している。自分の好きな走りができた。つまりアタックした。負けるなら、戦って負けたい。僕は今日のレースを忘れない」(ファンデルプール)

37kmの独走を見せたモスコンは4位で終えた。あまりにメカトラが相次ぎ、第15セクターで前に乗り遅れたドゥクーニンクは、イヴ・ランパールトが5位で名誉を救った。途中で後輪ブレーキが効かなくなり、自らの靴で減速するという離れ業を披露したクリストフ・ラポルトは、その後の自転車交換で6位フィニッシュ。そして大本命ファンアールトは7位で、素晴らしかったロードシーズンの幕を閉じた。

どの顔も、白目と歯だけが、きらきらと輝いていた。泥の仮面には深い皺が刻まれ、耳の中やまつ毛の先にまで乾いた土片がこびりついている。朝から降り続いた冷たい雨と、50kmもの悪路とを乗り越えて、自転車競技場にたどり着いた選手たちはみなどこか誇らしそうだった。「ここまで走りつけたことだけでも、僕にとっては勝利だよ」。そんな声があちこちから聞こえてくる。完走した96人も、最後まで走りながらタイムアウトになった10人も、さらには無念にも途中棄権に追い込まれた70人も、間違いなく、誰もが2021年パリ〜ルーベ伝説の一部なのだ。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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