人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2021年9月29日

【Cycle*2021 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース:レビュー】燃えるような脚と、冷静な頭脳。最後は本能が赴くままに自分の走りを貫いたアラフィリップ「たとえ負けたとしても、華やかな走りがしたい」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line

そして残り17.4km。すでに走行距離は250kmを、走行時間は5時間半を超えていた。誰もが限界に達しつつある中で、またしてもアラフィリップがアタックを打った。この日6度目にして、最後の加速だった。ルーヴェン周回の中で、最も手強いシント・アントニウスベルヒで、強烈な一発は打ち下ろされた。

「後ろにセネシャルがいると分かっていたからこそ、僕は本気で全力をぶつけられた。1日中すごく調子が良かった。まだ1周残していたから、正直、あそこで1人になるとは思わなかったけどね」(アラフィリップ)

すべてを一瞬で突き放した。ポーレスが後を追いかけ始め、それぞれのチームエースからついに「君が勝負に行け」と託されたと言うストゥイヴェンとファンバーレも、すぐに反応した。7人のチームメート全員の途中棄権で最後は孤軍奮闘となったヴァルグレンも、慌てて追走に乗り出した。しかし4人の追走集団は、ストゥイヴェンとファンバーレがあくまでリーダー待ちの「ふり」を貫いたため、足並みが一向に揃わない。

ちなみに、この時点ですでに警戒選手をアラフィリップからファンアールトへと切り替えていたというコルブレッリは、2位争いの動きにさえ乗り遅れた。罠にはまったことに気付き、単独ブリッジを試みるも、リーダーからアシストへと転向したファンアールトやファンデルプールに阻まれた。ニッツォーロの牽引も虚しく、欧州チャンピオンは、メダル圏内から弾き飛ばされた。

ルーヴェンの市街地に描かれた15.5kmの周回コースを、アラフィリップは、完全に1人先頭で駆け抜けた。最終周回突入時にはわずか10秒しかなかったリードは、残す4つの上りを経て、着実に開いていった。

「できる限り早く走ろうと努力した。カーブではできる限り減速せずに、カーブからの立ち上がりはできる限り素早く加速した。効果的な走りに集中し続けた。最後は脚がひどく痛んだし、もうなにも考えられなくなった。ただ子供のことをだけを思った。それが僕に大きな力を与えてくれた」(アラフィリップ)

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ