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サイクル ロードレース コラム 2021年9月29日

【Cycle*2021 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース:レビュー】燃えるような脚と、冷静な頭脳。最後は本能が赴くままに自分の走りを貫いたアラフィリップ「たとえ負けたとしても、華やかな走りがしたい」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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一方でファンアールトに次ぐ優勝候補、ソンニ・コルブレッリ擁するイタリアが乗り遅れた。ベルギーが閉めた蓋を無理やりこじ開けてでも、追走に乗り出さねばならぬ。アタック直前に激しく落車したマッテオ・トレンティンとダヴィデ・バッレリーニも、当然、集団牽引作業に打ち込んだ。約1時間にも渡る努力の果てに、残り約131km、無事に前を行くすべての選手を回収した。

仕事を終えた直後に、この2人は自転車を降りた。つまりダブルリーダーの1人にして、有能なキャプテン役のトレンティンを、イタリアはレース半ばで失ったことになる。またイタリアの2人に巻き込まれる形でマッズ・ピーダスンも落車。2年前の世界王者は、しばらく先で同僚アンドレアス・クロンと揃って再び地面に転がり落ちた。さらに先ではミッケルフレーリク・ホノレさえ転んだ。この影響でデンマークの5人エースのうち、2人が早々とリタイアに追い込まれている。

集団が一旦まとまっても、フランスは攻撃的態度を引っ込めなかった。集団先頭で繰り返し加速を試みた。他の強豪国も後に続いた。地元軍はあらゆる加速に反応し、ひたすら握り潰して回った。さらにレース中盤、なんとかベルギーは先頭で隊列を組み上げると、牽引請負人ティム・デクレルクが集団制御に乗り出した。

しかし残り95km、補給所を抜け出した直後に、ドイツのニルス・ポリッツが加速。カーブの多い市街地で、再び集団をカオスが襲う。11人が先行を開始し、ここに再びエヴェネプールが潜り込んだ。フランスはヴァランタン・マデュアスが、オランダからは後の銀メダリスト、ディラン・ファンバーレが飛び乗った。イタリアも今回はアンドレア・バジオーリが前に入った。流れを逃したイギリスが、今度は必死で追走体制に入った。

そんな時でさえフランスは攻撃的だった。残り80km、後方のメイン集団で、コスヌフロワが2度アタック。さらに残り75km、集団前方に7人で競り上がると、カヴァニャを先頭に隊列を組み上げた。そこまでプロトン後方で息を潜めていたアラフィリップの合図がきっかけだった。2度目のフランドル周回の、またしても1つ目の上りでは、コスヌフロワがこの日4度目の加速を切りさえした。ベルギーは毎回対応に迫られた。

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