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サイクル ロードレース コラム 2021年9月21日

【Cycle*2021 UCI世界選手権大会 男子エリート 個人TT:レビュー】トップガンナが2年連続アルカンシェル獲得!ベルギー勢の追随に「彼らの存在が、僕を限界まで追い詰めた」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ただ神童エヴェネプールの記録は、異次元のバトルを繰り広げたラスト2人に、最終的に塗り替えられることになる。

最後から2番目に走り出したワウト・ファンアールトは、第1計測を、桁違いのスピードで駆け抜けた。同胞エヴェネプールを28.44秒も、キュンクを17.6秒も上回るタイムだった。最終滑走ガンナさえ、6.78秒も突き放した。

10日前の欧州選手権個人TTを2位で終えた屈辱から、今大会は脇目も降らずストップウォッチとの孤独な戦いのみに焦点を合わせてきたガンナは、ここから段違いにスピードを上げていく。

もちろん東京五輪後は3週間の高地トレーニングで、むしろ自慢の爆発力を磨き上げる方に専念した(その結果がツアー・オブ・ブリテンの区間4勝)というファンアールトだって、同様に勢いを強めた。第1計測までと比べて、走行時速を約2.5km近くも引き上げている。ただしガンナは3km以上も上げた。第1計測から第2計測までの19.5kmを、なんと約54.8km/hでぶっ飛ばした。

第2計測地点も、ファンアールトの首位通過に変わりはなかった。しかし両者のタイム差は、わずか0.84。フィニッシュまで残すは10km。

ベルギーを、世界を熱狂させる、素晴らしいクライマックスだった。世界選手権史上初めて、男子エリートTTが大会初日の日曜日に行われたおかげで、大勢のファンたちが超一流の一騎打ちを余すところなく見届けた。鈴なりの沿道からは地元ファンアールトへ無数の応援が飛び、いわば敵地を突っ切るガンナにも、同じように愛ある歓声が贈られた。

「最後のパートは厳しかった。石畳ゾーン(残り9.4km)の後、全力で行こう、ペースを上げよう努力したけれど、あれ以上速くは走れなかった」(ファンアールト)

ベルギー人の走行時速が54km以下まで落ちた一方で、イタリア人の勢いは最後までほぼ衰えなかった。ファンアールトが47分53秒20の努力を終えた約1分25秒後、ガンナがフィニッシュラインへと飛び込んだ。記録は47分47秒83。5秒37差で、2人の立場は入れ替わった。「トップガンナ」が、2年連続で、アルカンシェルジャージを身にまとった。

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