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サイクル ロードレース コラム 2021年9月5日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 レースレポート:第20ステージ】総合勢を振り切り23歳クレモン・シャンプッサンが初優勝「最後まで全力を尽くした」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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この3つ目の上りで、総合エースたちの最終戦争が勃発した。アシスト3人が死力を尽くした後、イネオスが動いた。残り60km。イェーツが真っ先にアタックを打った。続いてベルナルが加速に転じた。ライバルたちが穴を埋めに走った勢いを利用して、またしてもイェーツがカウンターを放った。

この素早い3連発に、総合3位ミゲルアンヘル・ロペスが対応できなかった。遠ざかっていくライバルたちを、すぐに追いかけ始めた。しかし総合4位ジャック・ヘイグと総合6位イェーツは、総合表彰台に上る絶好のチャンスを見逃さなかった。ヘイグのために、前ではジーノ・マーダーが全力で引き離しにかかり、イェーツのために、背後ではベルナルが同時沈没の道を選んだ。

見事なチームワークを発揮したバーレーンとイネオスに対して、ロペスは孤独だった。総合2位エンリク・マスがチームメートを待つことなど不可能だった。イネオオスと同じく、たった3人しか残っていないアシストは、すでに千切られた後。もちろん他チームの選手は、誰ひとり協力を申し出てはくれなかった。

しかもバーレーンは、前からパデュンさえ呼び戻した。3人で猛烈に牽引を続けた。残り35km前後でようやく後方からホセ・ロハスが追いつき、ロペスのために引き始めた時には、すでにライバルからの遅れは4分以上にも開いていた。

そして、ロペスは、自転車を降りた。昨ジロ初日落車リタイア、今ツール第19ステージ未出走に続き、グランツール3大会連続で途中棄権。「ただ失う一方の戦いを止めることに決めた」「こんなやり方でブエルタの終わりを迎えたなんて悲しい」と、当夜コメントを発表している。

パデュンが後退する直前、3つ目の山の下りで、逃げ集団からはギボンズが先行を始めていた。DSMとAG2Rをそれぞれ2人ずつ含む9人との差は、あっという間に1分半にまで広がった。協力し合って追走する代わりに、幾度も抜け駆けアタックが繰り返されたせいだった。4つ目の上りで、55秒差に縮めたものの、下りで再び差は1分40秒にまで開く。

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