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サイクル ロードレース コラム 2021年8月25日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 レースレポート:第10ステージ】マイケル・ストーラーが独走勝利で今大会2勝目!マイヨ・ロホを掴んだエイキングが歓喜「言葉で上手く表すことができない」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ちなみに7月のツールでは、第15ステージの下りで大きく遅れを取り、総合2位から9位へと陥落したマルタンにとっては、この日も下りが鬼門だった。フレンチクライマーは、エイキングから29秒遅れでフィニッシュにたどりついている。

「道は少し滑りやすくて、実際、僕も1度ヒヤリとさせられた。2月に南スペインで行った合宿で落車をしていたから、同じミスを繰り返したくなかったんだ」(マルタン)

ユンボの統制下で静かに過ごしてきたメイン集団は、逃げ切りも、マイヨ交代劇も許したけれど、戦いを放棄したわけではなかった。2級峠の接近と共に強烈な牽引を始めたのは、モビスターだった。総合2位エンリク・マスは「スタート前には言いたくなかった」けれど、下りが危険で、滑りやすいことを十分に知っていた。しかも総合3位ミヘルアンヘル・ロペスの証言によれば、「今日の目標は下りを安全に切り抜けること」だった。そのためには山頂を好位置で越え、先頭でダウンヒルを開始せねばならぬ。

こんなモビスターの行動に、イネオスも乗じた。いよいよ道が上り始める頃には、リチャル・カラパスが最前列を引いていた。と、その時だ。マイヨ・ロホをまとうログリッチが、突如として前方へと飛び出した!

プリモシュ・ログリッチ

プリモシュ・ログリッチ

「リスクを冒さなければ、栄光はつかめない」(ログリッチ)

総合首位が、山の麓で、フィニッシュまで25km以上も残して、まさかの単独アタック。プロトンを一気に混乱へと陥れた。総合5位エガン・ベルナルは「選手としての本能」で反応した。モビスターの2人は顔を見合わせ、むしろ総合4位ジャック・ヘイグが真っ先に追走態勢に入った。

さすがに差が40秒に開いたところで、モビスターも走行リズムを上げた。途端に今ジロ総合覇者ベルナルが脱落する。そもそも総合6位アダム・イェーツは後方に沈んだまま。イネオスの強敵2人を置き去りにしつつ、マス、ロペス、ヘイグは先を急いだ。

猛烈に山を上り詰めたログリッチは、そのままの勢いでダウンヒルに飛び込んだ。道の特性を知り尽くしたマスが、落車を避けるため「過剰なほどの注意」を払い、開幕前に「コースはひとつも下見をしていない」と豪語した赤ジャージは、果敢にコーナーを攻めた。いや、攻めすぎた。右カーブで車輪を滑らせ、地面に倒れ落ちた。

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