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サイクル ロードレース コラム 2021年8月22日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 レースレポート:第8ステージ】復活のファビオ・ヤコブセンがステージ2勝目でグリーンジャージ奪取「僕こそが最速だった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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美しい海沿いを走る

美しい海沿いを走る

もちろん中間スプリントで得たものは、あくまで暫定成績にすぎない。たとえば逃げの3人だって、残り69.2kmで白熱の競り合いを繰り広げた。特に1位通過バグエスが3秒、3位オカミカが1秒を加算したことで……2人の暫定総合順位は入れ替わった!

もしも総合上位勢の中で、中間ボーナスタイムによる逆転劇が起こったら、それこそ大騒ぎだったに違いない。ただオカミカはログリッチとのタイム差を43分06秒から43分05秒へと縮め、バグエスは43分07秒差から43分04秒差へと迫っただけなのだ。そもそも、せっかくのボーナスも、吸収後にのんびり走ったせいで収支決算は赤字で終わっている。

3人は敢闘賞向けアタックさえ打つ間がなかった(バグエスが賞に輝いた)。そわそわするような海風に誘われて、フィニッシュまでの距離が50kmを切ると、総合系チームが早くも最前列で隊列を組み上げたからだ。すでに1分半に縮んでいた逃げのリードはみるみる減っていく。さらに残り38km、カーブの出口でアスタナ・プレミアテックが猛烈な加速に転じた。プロトン後方を無残に引きちぎりつつ、逃げも強制的に終止符が打たれた。

いくつにも分断し、後方へ取り残された集団の中に、総合11位ジュリオ・チッコーネが紛れ込んでしまったこともあった。ただ残り30kmで大部分はひとつにまとまった。高まった緊迫感は決して収まらなかったが、その後は大きな問題も難関もなく、ひどく見ごたえあるフィニッシュへと突き進んだ。

エメラルドの海の上に広がる砂州に入り、ラスト3kmを切ると、多くのスプリンターチームが火花を散らした。フィリプセンvsヤコブセンの構図を崩そうと、ボーラ・ハンスグローエとグルパマ・エフデジが主導権を争い、UAEチームエミレーツも隊列で競り上がった。生き物のようにうねるプロトンは、残り2kmでがむしゃらに飛び出したイェツセ・ボルをも非情に飲み込んだ。

フラムルージュのアーチを潜り抜けると、ドゥクーニンク・クイックステップの発射台2人が最前線を奪い取った。そのまま猛烈に引きまくると、ラスト200mの緩やかなカーブまで、先頭を決して手放さなかった。ただし……ヤコブセンはこの2人の背後にくっついていたわけではなかった。

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