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サイクル ロードレース コラム 2021年7月18日

【ツール・ド・フランス2021 レースレポート:第20ステージ】特別な脚ですべてを凌駕したファンアールトが2つ目の区間勝利!総合優勝に王手をかけたポガチャル「今の瞬間を素直に堪能している」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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もちろん強脚ルーラーたちは、待ちに待ったパリ到着前日の独走種目で思い切りリミッターを外した。ポガチャルの総合制覇ために3週間働き続け、なにより不出場の昨大会でさえ「専用TTアドバイザー」役を務めたミッケル・ビョーグは、真っ先に好走を実現させた(最終的には7位)。今春のパリ〜ニースで区間を制して以来、すっかりTTスペシャリストとして定着したシュテファン・ビッセガーが、すぐさま暫定首位の座を入れ替える(5位)。

ぶどう畑を走るアスグリーン

ぶどう畑を走るアスグリーン

ウルフパック列車を連日引き続け、シャンゼリゼでもおそらく重要な任務を担う予定のカスパー・アスグリーンは、ステージ半ばでトップタイムを更新。約1時間40分に渡りホットシートを温め続けた(2位)。今大会のタイムトライアル2区間にとてつもなく意欲を抱き、第2中間計測地点までトップで突き進んだ欧州TT王者シュテファン・キュングさえ、デンマークTT チャンピオンに17秒及ばなかった(4位)。

しかし特別な脚が、すべてを凌駕した。集団スプリントにも風にもめっぽう強く、今年はモン・ヴァントゥ×2回の大逃げ勝利で世界を唖然とさせたワウト・ファンアールトが、最後の仕上げに本来得意とする種目を勝ち取った。偉大なるボルドーワインの産地、ポメロル(第1計測地点)とモンターニュ(第2計測地点)を最高タイムで駆け抜けて、グラン・クリュのシャトーが点在するサンテミリオンに35分53秒34でたどり着いた。全出走選手の中で唯一35分台を叩きだし、走行時速は51.5km。

優勝が決まった直後にファンアールトは「ツール・ド・フランスの個人TT優勝は、キャリアにおける大きな目標のひとつ」と振り返ったが、ベルギーにとっては、1985年以来ぶりのツール個人TT制覇だった。もちろん翌日の最終日では、その型にはまらぬ唯一無二の脚質を活かして、祖国ベルギーに2008年以来のシャンゼリゼスプリント勝利さえ持ち帰るつもりらしい。

「だってすごくスペシャルなステージだからね。シャンゼリゼでの勝利は、すべての選手が追い求める夢。だから僕も狙っていく。今ツールは区間2勝ですでに大成功と言えるけど……だからって狙わない手はないよね?」(ファンアールト)

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