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サイクル ロードレース コラム 2021年7月12日

【ツール・ド・フランス2021 レースレポート:第15ステージ】セップ・クスが自身初のツール区間勝利!苦手な暑さも克服したポガチャル「今やすっかり調子よく走れている」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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山頂での両者の差は20秒。そこからフィニッシュまでの14.8kmは、ダウンヒルが待ち受けていた。本来下りは得意分野ではないけれど、「この下りには自信があった」と大胆に走り続けた若者と、プロトン屈指の下り巧者で知られながら、カーブで数度ヒヤリとしたせいで「勝つことよりも、落車しないことのほうが大切」と安全走行に切り替えたベテランの距離は、決して縮まらなかった。クスは23秒のリードを保ったまま、フィニッシュラインを越えた。

喜びを爆発させてフィニッシュするセップ・クス

喜びを爆発させてフィニッシュするセップ・クス

「これまでたくさんのレースを勝ち、自転車界での経験が長いバルベルデのような選手に、レースの終わりに『グッド・ジョブ』と言ってもらえたなんて、本当に最高だ」(クス)

クスにとっては、2019年ブエルタ第15ステージに続く、グランツール区間2勝目。ツールでアメリカ選手が区間を制するのは、2011年第3ステージのタイラー・ファラー以来、なんと10年ぶりだった。また総合エースのプリモシュ・ログリッチを筆頭に3選手がリタイアし、5人で奮闘を続けるユンボ・ヴィスマにとっては、今大会嬉しい2勝目となった。しかもこの日の終わりにはチームメートのファンアールトが敢闘賞を、ヴィンゲゴーが総合4位から3位へと再浮上するのだ。

単に順位を上げただけではない。ヴィンゲゴーもまた、ポガチャルに対して極めて積極的に攻撃を挑んだひとりだった。なにしろ最終峠の麓でイネオス親衛隊の猛烈な牽引が終わり、カラパス本人がアタックに転じたのをきっかけに、総合表彰台候補たちの乱射が始まった。代わる代わる、繰り返し。正確に言うと、攻撃合戦に積極的に加わったのは、すでに脱落していたマルタンを除く総合上位7位以内。すなわち総合5分18秒〜6分16秒の間にひしめくリゴベルト・ウラン、ヴィンゲゴー、カラパス、ベン・オコーナー、ケルデルマンの5人が、互いに睨み合いつつ、隙あらばポガチャルをも追い落とそうという構図だ。

そして誰かが加速するたびに、ポガチャルはすかさず背中に張り付いた。ピレネー特有の焼け付くような暑さの中、ひたすら涼しい顔をしたままで。

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