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サイクル ロードレース コラム 2021年7月9日

【ツール・ド・フランス2021 レースレポート:第12ステージ】ついに手に入れた生まれて初めてのツール区間勝利!ニルス・ポリッツ「この勝利が僕に自信をもたらしてくれる」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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後方が顔を見合わせている隙に、4人は一気に距離を開いた。やはりビッセガーやアラフィリップが追走を仕掛け、どうにかスプリントに持ち込みたいトゥーンスも加速を試みるも、パリ~ルーベ逃げ切り2位のポリッツや個人タイムトライアル欧州王者キュングが先導する強脚ルーラー軍団は、ただ遠ざかっていくばかり。

「大きな集団には、絶対に誰か1人が飛び乗るよう指示されていた。つまり逃げが決まった時に、たまたま自分が前にいただけ。優勝を争える逃げに入れたのは嬉しかったけど、顔ぶれを見た時に、これは戦術的に上手く立ち回らなきゃならないと悟ったんだ。最後は最高のタイミングで飛び出されてしまった。しかもすぐに差が大きく開いた。もはや『チャオ!』と見送るしかなかったよ」(アラフィリップ)

置き去りにした者たちに1分差をつけても、4人はまるで脚を緩めなかった。あまりにも激しくペダルを回し続けたものだから、残り15kmで「自己の限界に達した」キュングが、脚の痙攣で脱落してしまったほど。

両手を上げてフィニッシュするポリッツ

両手をあげてフィニッシュするポリッツ

そして残り12km。この日最後の、緩やかな上りに差し掛かった。初めてのグランツールの初めての区間勝利争いに「なんて非現実的なんだろう」と22歳スウェーニーはどぎまぎし、すでにブエルタで逃げ切り区間2勝の経験を持つ37歳エルビティは「スプリントに向け絶対に張り付いていかなきゃならない」と覚悟していた。しかしポリッツが背後から全力で飛び出した時、2人はぴくりとも反応することはできなかった。

「背後のチームカーには監督と僕のトレーナーが乗っていたんだ。彼らは僕のデータをよく把握していて、僕にこう声をかけた。『OK、ニルス、今がフィニッシュに向け飛び出す時だ。ここから800mは上り坂。とにかくトライしてみろ。後ろは振り返るな』と。だから僕は加速した。無線からは10秒差、15秒差、20秒差……と聞こえてきた。つまり後ろの2人をゲームオーバーに追い込んだ」(ポリッツ)

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