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【ツール・ド・フランス2021 レースレポート:第7ステージ】モホリッチが最長区間で涙の独走勝利!型破りな走りでマイヨ・ジョーヌを守ったファンデル・プール「結果には最高に満足してる」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか「最初の山岳ポイントの後に飛び出すつもりなんてなかったんだよ。だって単に山岳ジャージのためにスプリントしたんだから。でも、そしたら、距離が開いたから、思い直したんだ。行かない理由なんてある?ってね」(モホリッチ)
モホリッチとファンムールの背後では、マチューとワウトの対立がますます過熱した。年齢的にはわずか4カ月違いで、子供の頃からシクロクロスの世界でライバル争いを繰り広げてきた2人。近頃のクラシックでは壮大なライバル争いを繰り広げてきたものが、ついにグランツールでも周囲すべてを巻き込んだ激突を始めてしまった。互いのチームメート、つまりクサンドロ・ムーリッセとマイク・テウニッセンも、逃げ集団先頭で監視と牽引に勤しんだ。
「目標は逃げに乗り、ステージ勝利を追い求め、総合タイムを稼ぐこと。逃げ集団内でマチューの最大のライバルは僕だった。だから、もちろん、僕を先に行かせてはくれなかった」(ファンアールト)
ファンデルプールにとって、総合30秒差のファンアールトに加えて、1分49秒差のカスパー・アスグリーンも警戒すべき人物だった。モホリッチが飛び出して行った後は、「あらゆる飛び出しに反応できるわけない」と、区間争いは完全放棄。攻撃的で、それでいて守備的な戦いを繰り広げた。
「ミュール・ド・ブルターニュで区間を勝てたのは本当に最高だった。でも、今日は、異なるアプローチでレースを戦ったんだ。とにかくイエロージャージをキープしたかった。だから総合で近い選手……ワウトとアスグリーンの動きだけに反応した」(ファンデルプール)
2人+1の睨み合いから抜け出そうと、周囲は繰り返しアタックやカウンターを試みた。ただし上手く抜け出せたのは、3月のサンレモを制したストゥイヴェンと、5月のジロで逃げ切り勝利を決めたばかりのヴィクトール・カンペナールツだけ。それに、せっかく抜け出しても、前方ではモホリッチの厳しいテンポが待ち受けていた。こうしてカンペナールツは、3つ目の山に差し掛かると、あえなく脱落していった。
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