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サイクル ロードレース コラム 2021年6月30日

【ツール・ド・フランス2021 レースレポート:第4ステージ】ファンが待望した世界最速の帰還!嬉し涙に濡れたカヴェンディッシュ「僕の瞳には執念の炎が燃えていた」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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残り36km地点の中間ポイントをきっかけに、ようやく集団内に緊迫感が増していく。前日フィニッシュラインでスプリントできた者も、できなかった者も、逃げの背後で3位争いを繰り広げた。前日に比べて横幅の広い道の上を、何本もの隊列が走った。アンドレ・グライペルのためにツール総合4勝クリス・フルームが牽引するシーンさえ見られた。そして中間では3日連続で集団内2位通過に甘んじてきたマーク・カヴェンディッシュが、帰宅したユアンの代りに……悠々と先頭通過を果たす。

この時点でタイム差は1分20秒。もはや吸収は時間の問題のはずだった。ラスト20kmを切ると、いつものように総合系チームもプロトン最前線に競り上がり、スピードはただ上っていくばかり。残り15kmで、逃げる2人を33秒差へと追い詰めた。

ファンムール

ペリションと共に逃げるファンムール

ところが、ここから、プロトンは予想以上の抵抗に苦しめられることになる。ファンムールが一か八かの賭けに飛び出したせいだ。いつしか先頭交代に非協力的になったペリションを力づくで振り払うと、たった1人で先を急ぎ始めた。ちょうど1か月前のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ第1ステージで、衝撃的な逃げ切り勝利をさらった「トーマス・デヘントの後継者」は、この日も驚異的な脚を見せつけた。再びタイム差を1分以上にこじ開けると、桁外れのしぶとさを発揮した。残り10kmで1分04秒、5kmで52秒。

アルペシン・フェニックス、ドゥクーニンク・クイックステップ、そしてグルパマ・FDJが中心となり必死に追い上げるメイン集団の前方では、ロット・スーダルの2人が居座り、ブレーキ役を務めた。チームメートの後方支援を受けつつ、ファンムールの必死の逃走劇は続く。残り3kmのアーチの下では、いまだ33秒のマージンを残していた。

トレック・セガフレードやバーレーン・ヴィクトリアス、DSMもがむしゃらに前を引いた。集団は恐ろしいほどに細長くなった。残り1.3kmの緩やかな上り坂では、世界王者ジュリアン・アラフィリップが集団の最前線に滑り出ると、チームメート2人を背後に従え猛烈な作業を請け負った。残り1kmで10秒。

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