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サイクル ロードレース コラム 2021年6月24日

Tourの景色に誘われて | オクシタニー

ツール・ド・フランス by 山口 和幸
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ピレネーのおひざもとに位置するだけに、ツール・ド・フランスのコースから外れることは絶対にない。ラングドックにあるマザメという小さな町に生まれたローランとニコラのジャラベール兄弟が自転車選手としては有名だ。

とりわけ兄のローラン・ジャラベールは人気者だった。スプリンターとして売り出したトウシバ時代はそれほどの実績は残していない。1992年にこのフランスチームを離れ、スペインのオンセチームに所属してから開花した。

第14ステージのゴール、キアン

第14ステージのゴール、キアン

3度目の出場となった1994年、第1ステージのゴールスプリント時に、コース内側でカメラを構えていた警官に激突して、あまりにも不運な病院送り。しかし復活してからのジャラベールは勝ちまくった。1995年は区間1勝とポイント賞を獲得。さらにフランス人として最高位となる総合4位でフィニッシュした。

2000年は途中でマイヨ・ジョーヌを獲得。さらにスプリンターからオールラウンダーへ。2001年と2002年に上り坂で山岳ポイントを稼ぎまくり、山岳賞を連取した。

このオクシタニー地方はフランスの中でもラグビー熱が盛んなところ。19世紀後半にフランスにやってきたラグビーは、それ以降オクシタニーで重要な地位を築いてきた。ラグビーが持つスポーツや敬意、陽気に楽しむという価値はオクシタニーの文化として育まれてきたのだ。地域内に約400のクラブと8万人の登録選手がいるオクシタニーはフランス屈指の「ラグビー地方」となった。

トゥールーズのキャピトル広場に面したレストランで食事

トゥールーズのキャピトル広場に面したレストランで食事

2023年はフランスでワールドカップが開催されるが、大会の鍵を握る地として5つの試合が行われ、うち2つは日本が参戦する試合となった。2023年9月10日、同28日にスタジアム・ド・トゥールーズで行われる。2019年のツール・ド・フランス第12ステージは、このスタジアムの前から出発した。

サイクルロードレースもラグビーも、この広大で乾いたオクシタニーで熱くなるのが気持ちいい。アクティブライフが似合うエリアなのである。

文:山口和幸

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山口 和幸

ツール・ド・フランス取材歴25年のスポーツジャーナリスト。自転車をはじめ、卓球・陸上・ボート競技などを追い、日刊スポーツ、東京中日スポーツ、Number、Tarzan、YAHOO!ニュースなどで執筆。日本国内で行われる自転車の国際大会では広報を歴任。著書に『シマノ~世界を制した自転車パーツ~堺の町工場が世界標準となるまで』(光文社)。2013年6月18日に講談社現代新書『ツール・ド・フランス』を上梓。青山学院大学文学部フランス文学科卒。

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