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サイクル ロードレース コラム 2021年5月28日

【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第18ステージ】巧みな戦術眼で遂に人生初のグランツール区間勝利!アルベルト・ベッティオル「何度も何度も繰り返す強さをもたねばならない」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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「後ろからベッティオルが1人で追いかけてきていることは分かっていた。でも正確なタイム差は分からなかったし、この上りがあとどれくらい続くのかも把握していなかった」(カヴァニャ)

残り7km、とうとうベッティオルが敵をとらえた。と同時に前に出た。すでに20km近く独走してきたフランス人は、ライバルの後輪にどうにか張り付こうともがいた。

「上りで引き離そうと考えた。だって平地までもつれたら、カヴァニャを振り払えるかどうか分からなかったから。だから追い付いた瞬間にアタックを打った。全力で加速した。だって僕が目の前から立ち去っていくのを見れば、彼の気持ち挫くことができるに違いないと考えたから」(ベッティオル)

作戦は大成功。イタリア人の畳み掛けるような加速で、ついにカヴァニャの脚が止まる。本人曰く「精神的に折れてしまった」。ベッティオルの、栄光への独走が始まった。

ガッツポーズで勝利を喜ぶベッティオル

ガッツポーズで勝利を喜ぶベッティオル

「勝利をつかむのは本当に難しい。自転車が僕らに教えてくれるのは、勝つことより負けることのほうが多いということ。でも、だからこそ、決して諦めてはならないんだ。翌日もまた走り出し、何度も何度も繰り返す強さをもたねばならない。この勝利は、大きな価値を持つ」(ベッティオル)

プロ初勝利、つまりフランドルでの大金星から2年。あれ以降もビッグレースで上位入賞は多数あるものの、勝利が遠かった。そのせいで心無い声を浴びせかけらたこともあったそうだ。それでも決して諦めず、前進を続けてきた27歳が、ついに人生初めてのグランツール区間勝利を手に入れた。

観客を巻き込んでたっぷり楽しんだり、昨年この世を去った代理人「第2の父」と4日前の伊北部のケーブルカー犠牲者に哀悼の意を捧げたりと、たっぷり時間をかけてベッティオルがフィニッシュにたどり着いた17秒後に、後続がラインに飛び込んだ。エリア・ヴィヴィアーニ「発射台」コンソーニが2位に食い込み、ロッシュは3位。「最後の」チャンスを逃したカヴァニャは、24秒遅れだった。

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