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【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第17ステージ】史上102番目の偉業!全3大ツールで区間勝利を成し遂げたダニエル・マーティン「今だって信じられない」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか勾配11〜12%台が延々と続く残り6kmほどになると、休息日前夜にジャンプアップを成功させた総合3位ヒュー・カーシー、7位ロマン・バルデ、9位トビアス・フォスがついていけなくなった。
ただ山の麓からイネオスが仕事を再開し、ラスト5kmのアーチの下では、前にいたモスコンが合流して牽引に加わったが、登坂速度自体はそれほど早くはなかったはずだ。なにしろ残り4kmに迫っても、ひとり先頭を突き進むマーティンとのタイム差は、ほとんど縮まっていなかった。
メイン集団でいち早く攻撃に転じたのは、レムコから解き放たれたアルメイダだった。昨大会はこの第17ステージまでマリア・ローザを守った22歳は、残り4.5kmで先行を始めた。続いて残り4kmでは、総合5位イェーツが動いた。3日前のゾンコランでもそうだったように、激坂で最も警戒すべき男の加速に、素早くベルナルは反応した。チームメートのダニエル・マルティネスもすぐに後を追った。
「イェーツについていこうと思ったんだ。でも、おそらく、僕はここで少しミスを犯した。ラスト2kmがそれほど厳しくないことをあらかじめ知っていたら、そこまで待ったかもしれない。エネルギーをもっと残せていただろうし、もっと速く走れたかもしれなかった」(ベルナル)
仲間に激励されながら走るベルナル
熱狂したファンが道の両脇を埋め尽くす山道で、突如それは起こった。マルティネスはしばらく何も気が付かぬまま突き進み、ライバルのイェーツは、「気がつくのが遅すぎたかもしれない」とちょっと後悔する。残り3.5km、勾配は18%。後ろを振り返ると、なんと..マリア・ローザが遅れていた!
イェーツとアルメイダは、前方へと大急ぎで走り去っていった。さらにイエーツは猛烈に何度も畳み掛けた。前に追いつくためであり、同時に後ろを引き離すためでもあった。もちろんベルナルより1つ年上のマルティネスは、「友人」の合流を待ち、減速し、前を引き、そして叱咤激励し続けた。
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