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サイクル ロードレース コラム 2021年5月25日

【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第16ステージ】ライバルの努力も希望も打ち砕く王者の一撃!エガン・ベルナル「今日はなにかスペシャルなことがしたかった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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EFの猛烈な作業のおかげで、残り27km、真のジャウ登坂が始まる頃にはメイン集団は8人にまで小さくなった。22歳グランツール初参戦のサイモン・カーの凄まじい牽引に、踏みとどまれたのは総合ひと桁台の強者だけ。その中で、真っ先に苦しみだしたのが、総合2位サイモン・イェーツだった。ゾンコランでは鮮やかな加速を見せた元ブエルタ総合覇者が、じりじりと後退を始めた。

この時点ですでに前方のリードは2分差に縮まっていた。ニバリのために最後の力を尽くした同僚ゲブレイグザブハイアーはすでに後退し、イザギレは高速ダウンヒル中に軌道を誤りヒヤリとさせられた直後に、ウラソフ救済のために前線から姿を消した。前に踏みとどまった4人からは、フォルモロが渾身の力を振り絞り独走を始め、続いてペドレロが先頭を奪い返し……。

鋭い眼光で自転車を走らせるベルナル

鋭い眼光で自転車を走らせるベルナル

しかし豪雨の中で逃げ続けた強者たちの希望も、メイン集団を粉々に破壊したEFの努力も、王者の一発ですべて無に帰した。残り22km、ベルナルが大きなアタックを打ち込む。

「今日はなにかスペシャルなことがしたかった。僕の復活を見せつけたかった。ステージ中ずっとチームは僕を信じ続けてくれたから、僕はただ飛び出して、それを成し遂げるだけでよかった。そう、なにかスペシャルなことをね」(ベルナル)

カーシーはすぐに反応を見せ、「調子がすごく良かった」と口を揃える2人、カルーゾとバルデも穴を埋めようと努力した。「反射的にアタックに飛びつかない」と固く決意していたチッコーネは、その通りマイペースを貫いた。いずれにせよ誰もマリア・ローザの背中をとらえることはできなかった。

ほんの1kmほど先で軽々と逃げの生き残りをすべて追い抜くと、ベルナルはそのまま単独で山を駆け上がった。標高2600mに位置するジパキラの町で大きくなり、この春も3月中旬のティレーノ〜アドリアティコ終了後に里帰りし、高地トレーニングを続けたコロンビア人にとって、標高2233mなどなんの苦でもなかった。

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