人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2021年5月20日

【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第11ステージ】総合ライバルに新たなタイム差を突きつける圧巻のアタック劇!ピンクのエガン・ベルナル「この先も両足を地につけて、戦い続ける」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line

前日休息日の記者会見で「ミラノの個人タイムトライアルの前には、エヴェネプールに少なくとも1分半差をつけていたい」と語ったベルナルは、脇目もふらずに前を引いた。残り100mではブッフマンさえも置き去りにして、フィニッシュまでの急坂を全速力で駆け上がった。この春のストラーデ・ビアンケでは3位表彰台に入ったが、この日は「総合勢」の中では、1位でステージを終えた。つまり総合ライバルに、ひとり残らず、新たなタイム差を突きつけた。

「未舗装路のおかげで、タイム差がつけられるだろうと予想していた。大きなタイム差がね。実際にたくさんの選手がタイムを失った。僕自身は一番前でフィニッシュできたことが、本当に嬉しい」(ベルナル)

ベルナルから3秒遅れてブッフマンがフィニッシュ。ウラソフは23秒に被害を食い止めた。26秒後にカルーゾ、サイモン・イェーツ、フォスが滑り込み、最終峠まで2人アシストを残していたカーシーは32秒失った。また「バッドデー」だったというジュリオ・チッコーネは、最終峠での遅れが1分57秒にまで拡大。4つ目の未舗装路で脱落したバルデは、エヴェネプールやアルメイダと同じく、ベルナルから2分02秒遅れで1日を終えた。

総合ではウラソフがひとつ順位を上げ2位45秒差につけ、カルーゾは総合7位から3位1分12秒差へとジャンプアップ。つまり前区間終了時で上位9人がマリア・ローザから1分以内に詰めていたが、今ステージの結果、3位以下はすでに1分圏外に押しやられたことになる。4位にカーシー1分17秒差、5位イェーツ1分22秒差と続き、ブッフマンは15位から一気に6位1分50秒差へ。

またエヴェネプールは総合2位から7位2分22秒差へ後退。1978年ブエルタでベルナール・イノー以来となるグランツール初出場・初総合優勝の夢が、少し遠ざかった。1週目に連日好調さを示したチッコーネも、4位から8位2分24秒差へと順位を落とした。第1セクターで早くも遅れたダニエル・マーティンとダヴィデ・フォルモロは、トップ10圏外へと陥落した。

「まだライバルはたくさんいる。まだイェーツもいるし、カーシーもいるし、ウラソフも、カルーゾもいる。今日は少しタイムを稼いだけど、ジロがどれだけ厳しい大会であるかを誰もが知っているし、残す10日間がどれだけ厳しくなるかも分かってる。この先も両足を地につけて、戦い続ける」(ベルナル)

また休息日の前日に行われた600件のPCR検査は全員陰性だったが、第2ステージ勝者のティム・メルリールが、数日前からの体調不良で大会を離れた。第1未舗装路で落車したヨナタン・カイセドは、即時病院へと搬送された。チーム発表によると幸いにも目立った負傷はなく、脳震盪を警戒し病院で一晩過ごすとのこと。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ