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サイクル ロードレース コラム 2021年5月20日

【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第11ステージ】総合ライバルに新たなタイム差を突きつける圧巻のアタック劇!ピンクのエガン・ベルナル「この先も両足を地につけて、戦い続ける」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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もうもうと巻き上がる白い砂埃の中で、しかし逃げ集団内では長らく均衡状態が続いた。リンデマンだけは2つ目の未舗装路で完全に脱落したが、その他10人は少し飛び出したり、少し遅れたりをひたすら繰り返す。

最終的に逃げ集団の運命を左右したのは、残り10km、4つ目の未舗装路で発生した落車だった。ここで集団が割れ、シュミット、コーヴィ、デボントが抜け出した。さらに最後のグラベルを終えた直後の、最大勾配12%に達する3級峠では、デボントも力尽きた。つまり勝負はグランツール初出場の2人、21歳シュミットと22歳コーヴィに絞り込まれた。

「上りではコーヴィの後輪についていくよう努力した。とにかく生き残ることだけを考えた。決して簡単じゃなかったし、それに前を引かないのは、少しリスキーでもあったんだ。だって、誰が後ろから追ってきているのかまるで分からなかったし、タイム差がどれだけ残っているのかも分からなかった。でも僕は前を引くのを止めた。スプリントに備えた」(シュミット)

マウンテンバイク経験者にして、「技術スキルはシクロクロスで、パワーはトラックで身につけた」と語る多才な新人は、しかも監督から的確な指示を受けていた。最後のカーブは先頭で抜けろ。そこからのラストストレートはかなり短いから……と。そしてシュミットは指示通り先頭でコーナーに突入し、そのまま全力で抜け出すと、残り150mを一気に駆け抜けた。

マウロ・シュミット

スイス期待の星マウロ・シュミットが区間勝利

「全力を尽くした。フィニッシュラインが見えた時、もはや脚にはなんの感覚も残っていなかった。ただラインへと突き進んだ」(シュミット)

国内ではU23ロード選手権を制しているし、トラックでは団体追抜代表として東京五輪行きも決めている。こんな「スイス期待の星」にとって、ジュニア、U23カテゴリーを含めて、初めてのロード「国際」大会勝利だった。また今ジロここまでの11日間で実に6人がグランツール初勝利を手に入れ、早くも5度目の逃げ切り勝利が決まったことになる。

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