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サイクル ロードレース コラム 2021年5月14日

【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第6ステージ】22歳ヴァルテルが生まれて初めてのマリア・ローザを射止めた「僕には山をこなせる脚がある。人生をかけて戦った」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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3位マーティンも4秒を収集し、エヴェネプールは4位フィニッシュ。5位チッコーネは小さな分断で2秒を失った。ダミアノ・カルーゾがベルナルから13秒遅れで1日を終え、マルク・ソレルは15秒、ヒュー・カーシー、アレクサンドル・ウラソフ、サイモン・イエーツは17秒を失った。下りアタックで疲弊したバルデは28秒の損失を悔やむ。

そしてカーシーたちと同時にフィニッシュした22歳ヴァルテルが、生まれて初めてのマリア・ローザを射止めた。ハンガリーにとっても初めてのピンクジャージで、グルパマ・FDJにとっては2004年ブラッドリー・マクギー以来17年ぶりの快挙。チーム監督はプレッシャーをかけぬよう、チームメートたちにこっそり「できる限り守ってやってほしい」と耳打ちしたそうだが、本人にとっては「プラン通り」。表彰台直後のインタビューで、朝の時点でのタイム差は「ウラソフとは24秒差、レムコとは29秒差、ベルナルとは37秒差」(本当はレムコと28秒差、ベルナルと39秒差)とすらすら言ってのけたように、冷静に計算して走った結果だった。

「僕には山をこなせる脚があるし、タイム差を守るための能力もあると分かっていた。フィニッシュが近づけば近づくほど、マリア・ローザへの確信は強くなった。人生をかけて戦った。成功させられて本当に嬉しいよ」(ヴァルテル)

長期的な野望は総合を争える選手になること……と宣言する1998年生まれヴァルテルの11秒後の総合2位には、2000年生まれのエヴェネプールが浮上した。1997年生まれベルナルは16秒差の総合3位につける。総合4位・24秒差の1996年のウラソフも含めて、総合上位4選手は新人賞の対象でもある。

1週間前には総合本命と見られていたカーシーは総合6位38秒差、イエーツは総合10位49秒差で、初めての山頂フィニッシュを抜け出した。最終登坂で大いに苦しんだ昨大会総合2位ジェイ・ヒンドレーは、早くも総合3分29秒遅れに後退し、ジョージ・ベネットは9分近い遅れで総合の望みを完全に失った。

また最終登坂中には、バイクエクスチェンジのチームカーが、ピーター・セリーに衝突してしまう衝撃的な事故が発生。運転していた人物は大会除外処分を受け、チーム監督へは罰金が、チームカーへは最終ポジション降格が課された。幸いにもセリー本人は無事にステージを走り終えている。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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