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サイクル ロードレース コラム 2021年4月19日

【Cycle*2021 フレッシュ・ワロンヌ:プレビュー】ログリッチ初参戦!立ちはだかる、あまりにも強大な激坂《ユイの壁》を制するのは誰か。

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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こんな絶妙なタイミングを、プロトン内で最も知り尽くしているのは、間違いなくアレハンドロ・バルベルデだろう。大会史上最多の優勝5回を誇り、2014年から17年まで4連覇を成し遂げてきた「ユイの壁スペシャリスト」は、しかも今季限りの現役引退を宣言している。つまり41歳の誕生日を迎える4日前に……人生最後のユイ攻略戦へと向かう!

バルベルデの背後で2度苦汁をなめ、その後2連覇を果たしたジュリアン・アラフィリップもまた、今大会こそが「アルデンヌ3連戦で一番得意」だと断言する。2010年カデル・エヴァンス以来となる、世界チャンピオンの証アルカンシェルジャージで、ユイのてっぺんをさらい取りたい。

前回大会で優勝したマルク・ヒルシ

前回大会で優勝したマルク・ヒルシ

2人の居ぬ間に昨大会の栄光を手にしたマルク・ヒルシは……しかも初出場で加速のパーフェクトなタイミングをつかんだ22歳は、2人の大チャンピオン相手に才能の再証明を誓う。しかも昨大会やはり初出場で9位に飛び込んだツール・ド・フランス総合覇者にしてやはり22歳のタデイ・ポガチャルと、今年はタッグを組む。

もしかしたらフレッシュ・ワロンヌのマンネリズムさえ、彼らのような若い選手はぶち壊してくれるかもしれない。なにしろ新世代の急速な台頭で、このところ自転車界の「常識」はどんどん塗り替えられつつある。1週間前のブラバンツ・ペイルでプロ初優勝、3日前のアムステル・ゴールドレースで2位に食い込んだトーマス・ピドコック21歳も、アムステルで示したように超強大なチーム力(カラパス、ゲイガンハート、A・イェーツ、クフィアトコフスキーと役者は揃っている)と確固たる個人力とを武器に、戦いを引っ掻き回してくれるはずだ。

また昨リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ覇者プリモシュ・ログリッチは、ユイの壁に初挑戦。1年前ならぬ半年前は残り200mで仕掛けながらも、フィニッシュ前75mでヒルシに最前列から引きずり降ろされたマイケル・ウッズも、リベンジを果たしにやってくる。さらには激坂が大好物のディラン・トゥーンスやアムステルで好調さを示したエステバン・チャベスやダヴィド・ゴデュ、負傷明けながら調子を上げつつある昨大会2位ブノワ・コスヌフロワと、ユイの激勾配はパンチ力自慢の強豪たちでごった返す。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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