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サイクル ロードレース コラム 2021年4月19日

【Cycle*2021 フレッシュ・ワロンヌ:プレビュー】ログリッチ初参戦!立ちはだかる、あまりにも強大な激坂《ユイの壁》を制するのは誰か。

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ユイの壁

ユイの壁

ただ来たるべき一瞬のためだけに。フィニッシュ手前200mの、胸がすくような大アタックを、選手たちも観客もひたすら待ち続ける。数あるクラシックの中でも、ひときわ特異なフレッシュ・ワロンヌ。2021年4月21日の水曜日も、勝負の審判を下すのは、おそらくただ「ユイの壁」だけなのだ。

もちろん毎年のように開催委員会は工夫を欠かさない。ユイの壁を3度上り、3度目がフィニッシュ……という基本形を保ちつつ、たとえば2015年は最終ユイ登坂の直前の上りを、1つから2つに増やした。2017年には3度のユイ登坂の間隔を狭めるため、コース最終盤を周回風に書きなおした。さらに昨季はユイ突入前の坂道を入れ替え、新たにコート・デュ・シュマン・デ・グーズ(日本語に訳すと娼婦の小道坂、登坂距離1.9km、平均勾配6.7%)を差し込んでみた。それでもなにひとつ根本は変わらなかった。小手先の変更などでユイの壁はびくともしない。全長1.3km、平均9.7%、最大26%の破壊力は、あまりにも強大すぎる。

2021年大会も全長193.6kmのコースには、ユイ×3回とシュマン・デ・グーズ×2回を含む12の上りが待ち受ける。それでも優勝候補たちが最前列に姿を現すのは3度目のユイ登坂の、きっと残り500mを切った直後のカーブから。伝統的に「シケイン」と呼ばれ、2015年には30年前に初めてユイフィニッシュを制した覇者の名にちなんで「クロディ・クリキエリオンコーナー」と命名された同カーブの内側には、最大26%ゾーンが潜む。その後も100mに渡って延々19%ゾーンが続く。

あまりにも厳しすぎる激坂で、ぶっ放せる持ち玉は各自1発だけ。だから早めに仕掛けすぎるのは禁物。フィニッシュ手前100mまで、勾配は決して12%を下回らない。……かといって早めに息をつくのも厳禁だ。たとえ勾配が緩んだからと言っても、最後の最後まで道は上り続けるのだから。

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