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戦いに火をつけたのは、上れるルーラーだった。ちょうど2週間前のエネコツアー最終日に、全長約1km、平均勾配9.2%のご存知「ミュール」を先頭でよじ登って勝利を手にしたバッランが、得意の独走力を生かして飛び出した。
すぐに反応したのはロドリゲスだった。ミュールのような石畳系は走れないけれど、アルデンヌ系の最激坂「ユイの壁」を今年先頭で上りきった得意の爆発力で、あっという間にバッランを追い抜いてしまった。
「チームプランでは、バッランは上りでのアタック、ボクはスプリント、と決まっていた。でもロドリゲスが飛び出していったあと、どうもバッランの調子が良くなさそうに見えたんだ。だから、ボク自身が飛び出すことに決めた」(フィリップ・ジルベール)
こうしてジルベールも前に駆け上がってきた。2011年にアルデンヌ3連戦を全て我が物にしたクラシックハンターは、すぐさまロドリゲスに合流。そして2人で、モンジュイックの頂を越えた。
下りに差し掛かった地点で、少しだけ、2人にためらいが見られた。引くのか引かないのか、協力するのかしないのか。少し顔を見合った両者は、すぐに同じ方向性で行くことに合意したに違いない。以来、後ろの総合ライバルをできるだけ突き放したい+ボーナスタイムが取りたいロドリゲスと、後ろの区間ライバルの追い付きを絶対に避けたい+区間勝利が欲しいジルベールとは、先頭交替をしながら先を急いだ。……むしろ後方集団の方が、ラスト1kmほどまで、互いに顔を見合わせてばかり。一向に追走スピードは上がらなかった。
ラスト1kmのアーチをくぐったあとは、ロドリゲスができる限りの力で前進を続けた。1秒でも後ろを突き放したい「プリト」に、スプリントの駆け引きをやっている余裕などなかった。同伴者の働きを上手く利用したジルベールは、あとはタイミング良くスプリントを切るだけで十分だった。
長い、道のりだった。2011年は18勝を叩きだし、世界ランキングナンバーワンにも上り詰めた。鳴り物入りでスター集団BMCに移籍したが、年頭の不調がたたり、シーズンここまで思うような走りがまるでできなかった。最後に両腕を天に上げてから、実に347日ぶりの勝利。ブエルタの閉幕2週間後に控える世界選手権に向けて、最高のステップとなったに違いない。
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