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また昨年フレッシュ・ワロンヌの「ユイの壁」で激坂態勢を証明し、つい4日前にバルセロナステージで見事な復活をアピールしたフィリップ・ジルベール(BMCレーシングチーム)も、ここで野心を打ち砕かれた。最終盤はやはり追走に手を貸したラボバンク サイクリングチームのロバート・ヘーシンクや、ビデオで見ただけで実際はどれほどの激坂なのか知らなかったというバルベルデも、プリトに張り付けなかった。チームメートのシャビエル・ザンディオが落車リタイアし、大切なアシスト役を1人失ったフルームにいたっては、遠くへと突き放されてしまった。
「ものすごい激坂だと分かっていた。コンタドールやプリト向けだと分かっていたんだ。だから、自分のペースで上ることに決めた。できる限りタイムロスを少なくするためにね。もちろんタイムを失いたくなんかないけれど、でもできる限りのことをやった」(クリス・フルーム)
そう、ロドリゲスの爆発的な走りについていくことができたのは、コンタドールだけだった。
「ボクにああやって付いてこれたということは、つまり、コンタドールは本当に調子が良いということだよ」(ホアキン・ロドリゲス)
しかもコンタドールは後ろを振り返り、ほかのライバルたちがついて来ていないことを確認するや、24%というひどい勾配にも関わらず、先に立って牽引さえ始めたほど!ただしゴール前150mの、ロドリゲスの最後の一押しには、残念ながらまたしてもコンタドールは反応できなかったけれど……。
小さな激坂王が、今大会2度目の勝利を圧倒的な強さでつかみとった。たったの150mでコンタドールを8秒も突き放したほどの威力だった。もちろん、ボーナスタイム12秒も懐にしまいこんだ。これでボーナスタイムは通算48秒。今大会中のマイヨ・ロホ表彰台も9回目を数えた。
区間2位のコンタドール(ボーナスタイム8秒)は、総合1秒差から13秒差へとちょっぴり後退した。「タイムを失いすぎてしまったね。いや、1秒だって失えば、それはtoo muchなんだけど」と言うフルームは、ほんの1kmほどで23秒を失って、総合では51秒差と大きく後退した。また青玉ジャージ姿のバルベルデは13秒差の区間3位と踏ん張ったものの、総合タイム差は1分20秒。ついに1分圏外へと弾き飛ばされてしまった。
「総合争いはいまだオープンだし、先はまだ長い。しかもこの先には、全く違うタイプの山道が待っている。一貫した走りを見せることが、最も大切になってくるだろう。2回目の休養日の後もこの同じ4人が相変わらず接戦状態……なんてことは絶対にあり得ない。誰かが落ちる。それにブエルタ勝者がボーナスタイムで決まるなんて、考えてもいないさ」(ホアキン・ロドリゲス)
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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