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そう、コンタドールが飛び出すたびに、ロドリゲスは自らの脚で追いついた。しかも追いつくたびにライバルの横にピタリと並び、無言の圧力をかけることも忘れなかった。一方のバルベルデとクインターナは、ペースを崩さずに走り続けた。ときには2人の横を高速ですり抜けていったことさえあったが、むしろ、フルームからできる限りタイムを奪うために駆け引きに参加している場合ではなかったに違いない。
クインターナはラスト500mまでバルベルデの風除けとなって見事な牽引を見せた。コンタドールは6度目の試みの後は、もはや動こうとはしなかった。10人が先にゴールしていたおかげでボーナスタイムも残っていないため、ロドリゲスもラスト200mでアタック……などと体力を使う必要もなかった。バルベルデ、ロドリゲス、コンタドールは、一緒にフィニッシュラインを通過した。スペインの3人のタイム差は何も変わらなかった。つまりロドリゲスがマイヨ・ロホ、コンタドールが22秒差、バルベルデが1分41秒差。この現状維持にコンタドールは小さな失望を覚え、バルベルデはさらに気合を引き締める。
「6ヶ月もレースに出ていなかったから、思い描いているような『プラス』の力がどうも出せない。一方でホアキンはかつてないほどに調子がいい。でも今日に関して言えば、体調が良くなかったから、それほど期待もしていなかったんだ。明日はもっといい走りができるよう願ってる。いずれにせよ、最後の1mまでトライを続けるまでだ」(アルベルト・コンタドール)
「アルベルトとプリトは互いに攻撃しあっていたけれど、ボクは自分のリズムを守り続けた。おかげで現時点では、ボクがマドリード表彰台に上れる場所にいる。でもこの先まだ何が起こるか分からないよ?フルームが表彰台から完全にずり落ちたとは、絶対に言えないんだ」(アレハンドロ・バルベルデ)
ロンドン五輪ロード銀メダリストのリゴベルト・ウランの必死の仕事にも関わらず、五輪個人TT銅メダリストのフルームは、バルベルデから35秒遅れで山頂へとたどり着いた。総合では4位に陥落。ツール・ド・フランスの疲れが、いよいよ英国人の体を蝕み始めたのだろうか。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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