人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2013年5月13日

ジロ・デ・イタリア2013 第9ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line

「ウィギンスが遅れていたなんて、知らなかったんだ」とニーバリが言ったように、雨の下りでウィギンスが遅れ始めたことが、猛加速の引き金となったわけではない。

2日前に濡れたカーブで落車した2012年ツール覇者は、1級峠からのダウンヒルで、どうしてもスピードを出せなかった。2010年ツール覇者アンディ・シュレクと同じように、恐怖心を抱いてしまったのかもしれない。ちょうど同じ頃、アスタナの選手が1人後方で落車し、監督陣はその対処に忙しく動きまわっていた。そのせいでプロトン屈指の下り巧者ヴィンチェンツォ・ニーバリ――ただし3年前に雨のトスカーナで、下り落車がきっかけでマリア・ローザを失った経験もある――には、ウィギンスの苦悩はまるで伝わっていなかった。MTB出身で悪路には慣れっこのカデル・エヴァンスやライダー・ヘシェダルが、積極的にアシストたちに前を引かせ始めたことで、ようやく、背後で何が起こっているのかに気がついたほどだった。

ウィギンスにとっては幸いだった!しかも彼の脚だって、完全に止まってしまったわけではない。一時はライバル集団に1分もの差を付けられてしまったけれど、チームメート5人の協力のおかげで、安全に、しかし確実に前との距離を縮めて行った。ちなみに2日前と違って、今回はセルジオルイス・エナオモントーヤとリゴベルト・ウランが後ろに呼び戻されることはなかった。総合トップ10圏内に居座る2人のコロンビア人は、ライバルたちと一緒に走り続けた。

無事にウィギンスが合流したメイン集団に、本気の加速のきっかけが訪れたのは、ゴール前12kmの小さな4級峠だった。なんてことはない上りで、ディフェンディングチャンピオンのヘシェダルが苦しみ始めたのだ。果たして理由はなんだったのか?「病気ではない。ただ雨と寒さ、昨日のタイムトライアルでの努力が、一緒くたになって体に襲い掛かってしまったのかもしれないね」と、チーム監督の談話も推測の域を出ない。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ