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「今日は警戒して走った。特に下りはひどく危なかったから、最大限の注意を払った。ウィギンスのことは考えなかった。ボクは自分のことだけを考えている。しっかり体力を回復すること、健康を保つこと、それだけだ。今後ウランから目を離さないようにしなければならない。それにエヴァンスとの差はまだかなり近いし、スカルポーニもいい走りをしている。総合争いはいまだ混戦状態なんだ」(ニーバリ)
もちろん、区間勝利に関心のある選手だけは、最後の最後までスピードを減速することはできなかった。ステージの勝敗、ならびにゴール順位は、通常通りフィニッシュラインで決する。前を走る5選手が、ゴール前3kmまで来てもいまだ11秒差で猛烈な粘りを見せていたものだから、スプリンターチームは濡れた路面にひるむるわけには行かなかった。
最後まで決して諦めなかった勇敢な5人が、つかまったのは、ゴール手前350mのことだった。あとはいまだカオス状態だった集団前方から、ひょい、ヘルト・ステーグマンとマーク・カヴェンディッシュが脇手に飛び出すと、もはや誰も手の届かないスピードでカヴが仕上げを行った。
2009年、2012年に続くジロ区間3勝目は、プロ入り通算で考えれば……記念すべき100勝目!ちなみに記者や選手によって色々な数え方の基準が(チームタイムトライアルやクリテリウムなどを入れるか入れないか等々)があるせいで、すでに3月頃に「100勝目!」なんて騒いだメディアもあったし、ナポリでの第1ステージ勝利で「100勝目!」なんて書き立てる記事もあった。ただし今回は本人が、間違いなく、100勝目を喜んでいる。
「すごく嬉しいよ。自分の100勝目と、そして、そのためにチームメートたちがびしょ濡れになりながら素晴らしい仕事を成し遂げてくれたことをね。彼らの1人1人を、すごく誇らしく思ってる。普通に考えれば、記録というのはそれほど大きな意味を持たない。でも、これはスペシャルだ。100レースで勝つのは簡単なことじゃない。この勝利を手にするために前進してきた。それにジロで達成できたのもよかったよね」(カヴェンディッシュ)
ご希望の赤いジャージ=ポイント賞ジャージも、カデル・エヴァンスから取り戻した。大満足のチームは、100勝を祝う限定Tシャツの販売を急遽決定した。第1ステージ3位、第6ステージ4位と、世界最速スプリンターの後を追いかけ続けてきたフレンチチャンピオンのナセル・ブアニは、この日も2位で肩を落とした。そして、ついに勝てぬまま、この日限りでジロを立ち去る。一方で5分22秒遅れの総合13位に陥落したウィギンスは、この先も戦い続けることを選んだようだ。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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