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ラスト700mまで近づいたところで、ようやくサンタンブロジオに、先頭交代に入る余裕ができた。何度も後ろを振り返り、ライバルたちの動向を探るマリア・ローザの関心事が、総合タイム差を広げることならば、ヴィーニファンティーニのエースの狙いはたた1つ。区間勝利を手にすること。そのためにはベタンクールを引き剥がさねばならない。できる限り加速し続けたい2人の、利益が一致した。
「サンタンブロジオは非常に力強かった。それにタイム差を引き離すために、ボクを助けてくれた。彼のチームも大いに仕事をしていた。だから、いい終わり方になったと思うよ」(ニーバリ)
雪交じりのフィニッシュラインに2人は揃ってやってきた。何か特別に言葉を交わす必要も、スプリントを争う必要もなかった。ただそれぞれが、それぞれの望みを、静かに達成した。
「ボクら2人ともに上手くやったね。でも、いまだに信じられないよ。ジロには区間を勝つためにやって来た。この勝利のおかげで、厳しいトレーニングと様々な犠牲が報われた。1日中ひどい天候だったけれど、幸運にもボクには素晴らしいチームがついていた。ボクのために、逃げ集団とのタイム差を必死でコントロールしてくれたんだから」(サンタンブロジオ)
生まれて初めてのジロ区間勝利をつかみとったサンタンブロジオは、ボーナスタイム20秒を手に入れたおかげで……総合でも6位から4位に浮上した!しかも表彰台まで、つまり総合3位ウランまでわずかと1秒差に迫っている。
ちょうど1週間マリア・ローザを守ったニーバリは、サンタンブロジオ以外のあらゆる選手からタイムを稼ぐことに成功した。特に2位エヴァンスとの差を41秒→1分26秒、ウランとの差を2分12秒→2分46秒に突き放した。寒さに苦しめられたスカルポーニは順位こそ総合5位と変わらぬものの、タイム差を見れば首位から2分13秒→3分53秒、表彰台までは9秒→1分07秒と大きく後退した。ヘーシンクは総合4位から11位へと転がり落ちた。
多くの選手たちを苦しめた寒さは、第15ステージでも選手たちを待ち受けている。積雪と雪崩の危険性があるため、ばら色のレースは、ガリビエの一番てっぺんまで上り詰めることは断念した。予定されていたゴールの約4.25km手前、つまり標高2295mにあるマルコ・パンターニの記念碑の前に、フィニッシュラインは引きな直される。それでも金曜日にサヴォワ県庁が出した「イタリア・フランス国境のモン・セニ通過、ならびにガリビエ登坂は中止せよ」という勧告に比べれば、はるかにましなのだ!もちろん天候によっては、いまだに変更の可能性を秘めている。天気予報は雪。山頂付近の日中の最高気温はマイナス3度と予想されている。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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