人気ランキング
-
サイクル ロードレース コラム
【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
今大会最初の難関ステージの、ゴール前6km、早くもメイン集団は5人に絞り込まれた。クリス・フルームとアシスト役リッチー・ポート、アルベルト・コンタドールとアシスト役ロマン・クロイツィゲル、そしてアレハンドロ・バルベルデ(のアシスト役クインターナは十数秒先をいまだ走っていた)。それでもなお、この春パリ〜ニース総合を制し、クリテリウム・アンテルナシオナルとクリテリウム・ドュ・ドーフィネではフルームに次いで総合2位で終えたポートは、加速の足を緩めようとはしなかった。
「すでにボクだって限界に近かったんだけどね。でもコンタドールが遅れ始めた。だからこそ、俄然やる気をかきたてられたんだ」(ポート)
そう、過去ツールを2回(+1回剥奪)、ジロを1回(+1回剥奪)、ブエルタを2回制してきた現役最強のグランツールレーサーは、ひどく苦しみ喘いでいた。ポートの刻む高速リズムについていけず、ずるずると後退していったどころか、サポート役クロイツィゲルの後輪に張り付くことさえ難しかった。果たして暑さのせいか?ドーフィネ時と同様にアレルギーのせい?空白の1日だったのか、それとも?
「上りスピードがすごく速かったし、実のところ、ボクはひどく調子が悪かったんだ。なんとか追いつこう、カウンターアタックを打とう、と考えたけれど無理だった。チームメイトの働きには、特にクロイツィゲルには感謝している。今のボクに大切なのは、できる限り体調回復に努めること。明日は別の日。この先に希望をつなげていく」(コンタドール)
そして全ての締めくくりに、フルームが飛び出した。1年前のツールでは自由に羽ばたくことを禁じられていた。この日は、ラスト5kmからフィニッシュラインまで、リミッターを外して、思いっきりあらゆる力をペダルに込めた。クインターナを追い越し、全てを置き去りにした。まさに自己解放の瞬間だった。
「これ以上の喜びはないね。今日は大会最初の総合争いの日で、こうして1位と2位を手にすることができたんだから。まさしく夢が叶ったよ」(フルーム)
タイムを少しでも稼ごうと、ラインぎりぎりまで加速を止めなかった。喜びを爆発させたのは、最後の、最後の瞬間だった。1年前も大会8日目(第7ステージ)に区間勝利を上げ、チームリーダーのブラドレー・ウィギンスのマイヨ・ジョーヌをお膳立てしたが、今年はフルーム自らが大切なジャージを着込んだ。南アフリカのインペイから、「白いケニア人」は黄色いリレーをしっかりと引き継いだ。そしてリーダーから遅れること51秒。2番目にはアシスト役であり良き友でもあるポートが入り、総合でも堂々と2番目の席に座った。
ところで、近年あまりにもゴタゴタ続きだった自転車界は、どうしても警戒心を解くことができずにいる。フルームの独走勝利が、失墜したランス・アームストロングのそれにどこか似ているのではないか……という意見が早くも聞こえてきたのも、残念ながら、真実だ。本人にも直接、辛辣な質問が向けられた。「あなたは完全にクリーンな状態だと、我々に保証できる?」と。
あわせて読みたい
-
サイクル ロードレース コラム
【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
4月17日 午後7:45〜
-
4月7日 午後6:05〜
-
Cycle*2024 ラ・フレーシュ・ワロンヌ フェミニーヌ
4月17日 午後11:55〜
-
3月31日 午後4:55〜
-
4月6日 午後10:15〜
-
3月16日 午後9:30〜
-
Cycle*2024 ボルタ・ア・カタルーニャ 第6ステージ
3月23日 午後10:30〜
-
4月1日 午後7:00〜
J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!