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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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山の上(ゴール前15km)で、切り裂くような飛び出しを決めたのが、シモンだった。2012年カタルーニャ一周で、第1&第2ステージと総合を制したのがアルバジーニなら、第5&第7ステージでスプリント勝利を奪い取ったのが「ジュジュ」だ!
「たしかにボクにはトップスピードがある。だからスプリントに全てをかけるという選択肢もあった。でも、フィーリングに任せて飛び出した。後ろがお見合い状態を続けていると分かったから、そのまま突き進んだ。後悔はないよ」(シモン)
フランス人の初勝利を待ち望む沿道の人々は、熱狂的すぎるほどの声援をシモンに送った。数キロしてカドリも飛び出すと、「トリコロールたちがフランスの栄光に向かって突き進んでいます!」とレースコメンテーターは叫び続けた。
「フランス連合が組めたら良かったのに。だってシモンに追い付けていたら、フランス人2人で、協力し合って最後まで行けたに違いないんだ(カドリ)」
しかしシモンは、たった1人で、ゴール前9.5kmに位置する最終峠を駆け上った。カドリを飲み込み、波状攻撃を続けてくる敵たちを尻目に、必死に逃げ続けた。ローヌ河岸のいつまでも続く長い直線道路に入ってからは、個人タイムトライアルのようなつもりで一心不乱にペダルをまわした。
「でも、最後の3kmは長かった。カーブがあったら、もしかしたら、状況は違っていたかもしれない。でも直線が長すぎた……。それでも、最終ロングストレートに入ったときも、アルバジーニが追いついてきたときも、まだいけると信じてた。アルバジーニもまた、疲弊しきっているのを感じたから」(シモン)
ゴール前1kmでアルバジーニに囚われたシモンは、最後まで望みを捨てていなかった。ただしゲシェケが、残党を全て引き連れて追いついてきたときに、「もうダメだ」と観念したと言う。シモンと共に、フランス全土がため息をついた。
最終的には12人のスプリントで、華やかにステージは締めくくられた。もがくアルバジーニや、追い上げるロハスを、後方から驚異的な伸びで刺したのは、「マーク・カヴェンディッシュのアシスト役」トレンティンだった。
「マークとはいつも、スプリント計画を立てるんだ。いつも正確に計画を立てた上で、定点からボクは仕事をスタートし、定点で終える。そこからはヘルトが仕事を始めて、200mか250mでマークにバトンを受け渡す。いつもボクらが言っているのは、『落ち着いて、その時を待つ』ということ。今日は、ボクはただその時を待った。だって風があるのが分かっていたから、みんながボクより先にスプリントを仕掛けたけれど、追い抜けると確信していた。ただボクは待った。自分の得意な距離は200m以内だと分かっていたから」(トレンティン)
23歳のトレンティンは、初めてのビッグ勝利に「こういう表彰台や記者会見っていうのは初めて!」と顔をほころばせた。自転車大国イタリアにとっては、今大会初勝利であると同時に、2010年第4ステージのアレッサンドロ・ペタッキ以来3年ぶりの貴重な白星だった!ドイツ(5勝)や新旧イギリス連邦(イギリス3勝、オーストラリア2勝、アイルランド1勝)に支配されてきた2013年ツールで、他の旧大国、フランスやスイス、スペインはいまだ苦しんでいる。
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