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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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フランスに4日遅れのキャトーズジュイエ(革命記念日)が訪れた。記念すべき100回大会も最終盤に差し掛かり、開催国は、絶望的な気持ちで1勝を追い求めていた。もしかしたら、1926年と1999年に続く史上3度目の、屈辱的な「フランス人ゼロ勝利」が実現してしまうかもしれない……。そんな不安も、パリまで4日に迫ったこの日、綺麗さっぱり消え去った。何しろ100年に1度の特別な大会の、最高に特別な山の上で、1986年ベルナール・イノー、2011年ピエール・ローランに続く史上3人目のフランス人覇者が誕生したのだから!
気温は10度以上も下がり、ひどく肌寒い朝だった。何日も前から山道にテントを張り、日夜ツールを夢見てきたファンたちは、冷えた体を温めてくれる熱狂的な戦いを期待していた。嵐の予報が告げられ、サレンヌ峠を下りたくない、怖い、と選手たちは口々に不安を吐いた。環境保全団体は、サレンヌ峠の下りを迂回せよ、さもなければ平和的デモで10分間道路に座り込むぞ……と脅していた。
幸いにも、全ては杞憂に終わる。午後には気温も上がった。雨はほんの数粒アスファルトに印を残しただけで、選手たちの邪魔はしなかった。サレンヌ峠の下りではデモ隊も現れず、ヒヤリとさせられるような場面がほんの数回あっただけ。
■前方と後方、区間と総合、2つの戦い
100万人のファンが、伝説峠ラルプ・デュエズの2回登坂の目撃者になろうと、21の九十九折にぎっしりと詰め込まれていた。1回目の上りに真っ先に飛び込む名誉を手に入れたのは、20km地点でエスケープ集団を作り上げた9人だ。モレノ・モゼール、ティージェイ・ヴァンガーデレン、イェンス・フォイクト、アルノー・ジャネソン、クリストフ・リブロン、アンドレイ・アマドール、ラース・ボーム、さらにはトム・ダニエルソン。実力派が肩を並べる前方集団は、道が上り始めた途端、人ごみの中であっという間に散り散りになってしまう。中でも苦しむ仲間たちを振り返りもせずに、勇敢に先頭で切り込んで行ったのはヴァンガーデレンだった。
前夜の個人タイムトライアルで復調をアピールした24歳は、完全に失敗に終わった総合表彰台&新人賞獲りの穴を埋めるように、伝説の山を駆け上っていく。ただしリブロンとモゼールも諦めなかった。山頂まで3km地点で、2人は合流を成功させる。しかも22歳の大型新人モゼールは……、ラルプ・デュエズの記念すべき28人目の首位通過者として、ヘアピンカーブの番号プレートに自らの名前を刻みつける権利さえ手に入れた!
3人はサレンヌ峠で少しだけはぐれた。22歳の大型新人モゼールは、上りで足が思うように回らなかった。下りに入ると、ヴァンガーデレンはバイクの不調で少々時間を費やしたし、リブロンは狭い左カーブに失敗して草むらに突っ込んだ。
「でも、今日のボクは幸運の星に見守られていたのかもしれない。だって転ばなかったし、どこも痛めなかったし、自転車も壊れなかった。ほんの十数秒失っただけで、再スタートを切ることができたからね」(リブロン)
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