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ゴール前数百メートルで、ようやく、ほんの幾度かニーバリが先頭交替に手を貸した。ゴール手前150m、先を走るニーバリが背後のホーナーに、小さく3度合図を送った。果たしてどんな意味が込められていたのだろうか。「お前が先にゴールしろ」?「先頭を引け」?それとも?……両者の口からは、なんのヒントも与えられなかった。ただホーナーはカーブで大きく膨らみ、ニーバリはそのままストレートにフィニッシュラインまで突っ切った。
「厳しい1日だったね!大いに苦しめられた。でも、ゆっくりだけれど、確実に、自分本来の力を取り戻した。最後まで戦った。総合優勝へ向けて、大切なステップを上がることができた。でも、まだタイム差がそれほど離れていない選手もいるし、ハードなステージもたくさん残っている。ブエルタでは、何でも起こりうる。だから、地に足をつけていたいんだ」(ニーバリ)
ホーナーに2秒差をつけ、区間2位のボーナスタイム6秒も手に入れたニーバリは、マイヨ・ロホをさらにしっかりと着込んだ。ホーナーは単独総合2位にアップするも、実際のところ、遅れは50秒差に広がったことになる。またロドリゲスは18秒差、サンチェスは26秒差と順に苦行を終え、最後は単独で追い上げたバルベルデは、ニーバリから50秒遅れで長い1日を終えた。総合では1分42秒差3位に踏みとどまり、4位プリトとの差は1分15秒。
青白い顔で山頂に姿を現したロッシュは、わずか5.5kmで3分半近くも失った。総合4分06秒差の総合6位に退却した。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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