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1日のうちに四季がある、と言われるほど空模様の変りやすい北アイルランドで、2014年ジロ・デ・イタリアが幕を明けた。まさに、レース半ばで降り出した雨が、秒単位の戦いに大きな影響を及ぼした。乾いた路面は、歓喜を生んだ。濡れた路面は、多くの選手からタイムや望みを奪った。
チームタイムトライアルの出走順は、前夜のチーム監督会議における「くじ引き」で決められた。全22チーム中、2番目を引き当てたオリカ・グリーンエッジは、本当に幸いだった。9人全員でスタートを切った時点では、いまだ道路は完全に乾いていたからだ。7.9km地点に設定された第1中間計測ポイントを、9分ちょうどで走りすぎた時にも、なんとか灰色雲は持ちこたえていた。それから、しばらくして、雨粒が落ちてきた。つまり全長21.7kmのコースの、半分くらいは、雨の影響を受けずに済んだ。ゴールタイムは24分42秒、走行時速は52.712km。2番目出走として、当然のように、暫定首位に躍り出た。
その後20チームが必死の全力疾走を試みるも、記録が塗り替えられることはなかった。トラックの団体追抜世界チャンピオン経験者を4人連れてきたスペシャリスト集団は、なにより昨夏のツール・ド・フランスでチームタイムトライアルを勝ち取ったオージーチームは、1時間半近く待ち続けた果てに、嬉しいステージ優勝をつかみとった。
大会初のマリア・ローザは、カナダ人スヴェイン・タフトの手に渡った。本日5月9日、37歳の誕生日当日に、チームメートたちからの粋なプレゼントとして、チーム内での首位フィニッシュが許されたのだ!「自分のキャリアにおいて、こんな瞬間が迎えられるなんて……夢にさえ見たことなかった」と、ベテランは笑顔で語る。
さて、カナダ個人TTチャンピオン8回、2008年世界選手権個人TT銀メダリストのタフトの分析によれば、このベルファスト市街地コースは、「風向きがころころと変わり、路面は濡れていて、極めて難しいコース」だった。
しかも、5番目のチーム……カチューシャが走る頃には、雨脚はすっかり激しくなっていた。ただでさえタイムトライアルが大の苦手なホアキン・ロドリゲスは、チーム隊列の尻尾にしがみ付いて、じっと我慢するしかなかった。結果は全22チーム中19位の26分15秒(1分33秒遅れ)。続く6番目のモビスターは、ナイロ・キンタナ自らが牽引する積極性を見せたが、非情な雨の中で25分37秒(55秒遅れ)という平凡なタイムに終わった。なにより2人にとって不運だったのは、彼らがゴールして30分もしないうちに、雨がすっかり上がったこと。1時間もすると、路面もほぼ乾いてしまった。
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