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サイクル ロードレース コラム 2014年5月21日

ジロ・デ・イタリア2014 第10ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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2度目の休養日を終えて、プロトンはゆっくりと歩みを再開した。“ほぼ”完璧な平坦ステージで、空模様もまあまあで、少なくとも雨はなく、風もない。休み明けの崩れたリズムを取り戻すには、ぴったりのコンディションだった。本スタートと同時に飛び出したマルコ・バンディエーラとアンドレーア・フェーディを、快く送り出すと、メイン集団は後方で調整ライドに務めた。

チームタイムトライアルを除いた序盤9日間で、バンディエーラはすでに3度(第6・8・9ステージ)、フェーディは2度(第2・6ステージ)のエスケープを試みている。区間勝利はもちろん、ジャージにも手が届かなかった。ただし、密かに、あちらこちらでほんの少しずつ、ポイントや賞金をかき集めてきた。たとえば全ステージ終了時点で、フェーディはフーガ賞(大逃げ賞)の総合トップに、バンディエーラは中間スプリント賞の総合トップ!

「幸いにも、本当に良き逃げの友に恵まれた」(バンディエーラ)

だからこそ、山岳ポイントさえ存在しない、逃げ切りさえ不可能なこのステージでも、2人は協力しあってひたすら前方へと突進した。後方には最大8分半差をつけた。中間ポイントはバンディエーラが1位通過で、フェーディが2位通過。もちろん総合でもバンディエーラが1位32ptで、フェーディが2位26pt。また本日の逃げ距離は2人仲良く164kmで、走距離はフェーディがダントツ1位の608kmに、バンディエーラは2位の508kmに伸ばした。そして、最後には、両者は固い握手を交して……、ラスト12kmで吸収されることになる。

なにしろ補給を終えると、メインプロトンも、いよいよ本格的にアクセルをふかし始めた。このジロで今まで赤ジャージを保持した3チーム、……つまり第2・3ステージにマルセル・キッテルが力を誇示したチーム ジャイアント・シマノ、中間&ゴールポイントをコツコツ貯めたエリア・ヴィヴィアーニ擁するキャノンデール、そして現在の所有者ナセル・ブアニを護衛するFDJ ポワン エフエールが、そろってスピードアップに乗り出した。強力なエスケープ巧者に少々手こずらされた感もあったけれど、スプリンターたちの威力が上回った。

“ピュア”スプリンターたちが、別の脅威にさらされた時間帯もあった。チームスカイが5両編成の特急列車を組み立てて、猛烈なスピードアップを企てたのだ。ゴール前5km地点に待ち構える、ほんの小さな上りで、スプリンターを置き去りにしてしまおうと試みたのだ。

「上り距離はほんの1km半ほどだったけど、スカイがとてつもなく高速に上り始めた。ボクは一気に後方へ吹っ飛ばされてしまった。あれが最初のセレクションタイムだったね。とにかく必死に喰らいついていくしかなかった」(ブアニ)

ベン・スウィフトを背負ったエドヴァルド・ボアッソンハーゲンが、猛烈な牽引を仕掛けた。ルーカ・パオリーニも張り付いた。起伏のてっぺんではニコラス・ロッシュがダッシュを切って、高速で下りへと突っ込んで行った。プロトンは細く長く伸び、ところどころに亀裂もはいった。

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