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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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おとなしくタイム差確保に努めてきた逃げ集団は、ラスト30km、デヘントのアタックで再活性化した。さらにポッジオの「壁」通過を利用して、ステファノ・ピラッツィ、マッテオ・モンタグーティ、ジェイ・マッカーティー、ティム・ウェレンスが前方へと追いついてきた。区間の勝負はついに5人へと絞られた。
「データの面では、ボクが一番、スプリントに弱かった」(ピラッツィ)
1年前には山岳ジャージを持ち帰ったイタリア人は、こう打ち明けた。そもそも去年はジャージのために、たくさんの逃げに乗って来た。今年は目標を区間勝利一本に絞り、無駄なエスケープは控えてきた。本人は「これまで2回のみ」とのことだが、ちなみにスタート直後からの大逃げは第8ステージだけで、第14・15ステージは終盤に飛び出しを仕掛けている。
「だからフィニッシュに向けて、できる限りエネルギーを温存しておく必要があった。ゴール前2.5kmにアタックしたけれど、それは追いつかれた。さらにフィニッシュラインまで1.2kmで飛び出した。そのまま、先頭を保ち続けられた。タイミングがぴったりだったんだね」(ピラッツィ)
27歳のプロ初勝利。プロコンチネンタルチームのバルディアーニ・チエセエフェにとっては、なんと今大会3勝目!……ただ残念なことに、ゴール時に「観客に対して不適切な行為があった」として、200スイスフランの罰金を取られてしまうオチが待っていた。イタリア語で言うところの「Gesto dell'ombrello(雨傘ジェスチャー)」、つまり左手を右肘の内側に力強く当てながら右の裏握り拳を見せる行為は、米国で中指を立てるのと同じくらい、欧州では侮辱的行為として受け止められる。
「何というか、自己解放に近かったんだ。自分はいつか勝てる、ってずっと信じていた。でもひどく批判されることが多かった。何も考えずにアタックを打つ、と酷評されてきた。だから今日勝てたことは、ボクにとっては本当に大切だった。感情がそのままジェスチャーに表れてしまった。あんなポーズを取ったことを後悔しているし、皆さんには深く謝罪したい」(ピラッツィ)
メインプロトンは15分36秒遅れでフィニッシュラインへとたどり着いた。外野はさんざん議論したけれど、キンタナは笑顔で再びマリア・ローザを身にまとった。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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