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サイクル ロードレース コラム 2014年7月19日

ツール・ド・フランス2014 第13ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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「明日も難しいステージになる。最終週もピレネーで、非常に重要なステージが待ち受けている。しかもタイムトライアルがある。タイムトライアルのことを考えて、今日はポートをできる限り突き放しておきたかったんだ。上手く行ったよ」(ニーバリ、公式記者会見より)

置き去りにされたピノとバルベルデは、ゴールまで終始2人仲良く走り続けた。ただし、協力関係はゼロ。ほぼ最初から最後まで、ピノに牽引が押し付けられた。怖いもの知らずの24歳が、ベテラン34歳に「引けよ」と合図すると……、スペイン人が相手を試すような猛烈ダッシュを切る場面も。そもそもフィニッシュ間際でも、同じように猛烈ダッシュを切り、フランス人を3秒引き離してる。ニーバリから50秒遅れでゴールしたバルベルデは、まんまとポートを蹴落とし(何しろ今日だけで8分48秒も落とした)、表彰台の2番目の位置についた。ピノは苦々しく吐き出した。

「ほんと、良く分からないよ。彼は『オレはもういっぱいいっぱいだ』なんて言っておきながら、突然アタックをかけてみたり。それにスプリントでもしてやられた。彼の戦術を、ボクは良く理解していなかったみたいだ」(ピノ、ゴール後TVインタビューより)

バルデとヴァンガーデレンは幾度目からのトライで、ライバルたちを完全に切り離すことに成功。総合3番目の位置にステップアップするため、白いジャージを保守するために夢中で加速し続けたフランスの23歳は、本人も「予想していた以上の」好走を実現させる。区間首位から1分23秒遅れでゴールし、総合では見事に3番目の位置へと進み出た。当然ながら4日連続で新人賞の表彰式に臨んだ。

……マイヨ・ジョーヌの行方もほぼ決してしまったせいか、地元フランスメディアの視線はすでに、「表彰台の3番目」と「新人賞」の行方へと注がれている。なにしろ1997年リシャール・ヴィランク以来となるツール・ド・フランス総合表彰台乗りと、2011年ローランに続くホワイトジャージの誕生が、両方いっぺんに可能になるかもしれないのだ。総合3位バルデと総合4位ピノのタイム差は現在16秒。またポートが16位へ陥落したため、前日の総合3位〜9位までは、そろって1つずつ順位を上げている。この2位〜8位までは2分50秒の中に7人がひしめいている状況だ。総合9位には体調不良から復調しつつある世界チャンピオンのルイ・コスタが、10位には飛び出しが実ったケーニッヒが滑り込んだ。コスタと共に最終峠を上り切ったローランも、15→13位とトップ10に再び接近している。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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