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ニーバリはペローと最後まで運命を共にし、2位で区間を締めくくった。お望み通り、バルベルデを新たに1分突き放した(総合では4分37秒差の2位)。バルデとピノは競り合いながら、区間勝者から50秒差、ニーバリから26秒差でフィニッシュラインを越えた。総合3位が総合4位の動向から決して目をはなさず、あらゆる動きに反応し続けた結果だった。
「ボクは背後でひたすらコントロールするだけだった。自分に言い聞かせたんだ。絶対に離されはしないぞ、って。昨日よりも上手くピノに張りつけたと思うよ」(バルデ、ミックスゾーンインタビューより)
「ほぼパーフェクトな結果だよ。予想以上の出来だった。だって表彰台に乗りたいなら、ロメンだけじゃなく、ティージェイ・ヴァンガーデレンやバルベルデ、ペローとのタイム差も大切になってくるからね」(ピノ、ゴール地インタビューより)
その総合5位ヴァンガーデレンは2人から4秒遅れでゴールした。6位ペローの(ニーバリに対する)タイム損失はわずか2秒だったが、7位バウク・モレマは2分16秒も落とした。ただし、この上位7人までは、タイム差に多少の変動はあったものの、総合順位は変わらず。一方で8番目だったユルゲン・ヴァンデンブロックは、11位に降格。9番目ルイ・コスタは13位へ。ピエール・ローランが、代わりに13位→10位へとアップした。総合トップ10圏内にフランス人が4人、チーム総合首位がフランスチームのアージェードゥゼール。
ちなみに、第13ステージに小さないざこざを起こしたピノとバルベルデは、スペイン人側からの謝罪で一旦落ち着いたかのように思われていた。今年からモヴィスター入りした「元アージェードゥーゼール」のジョン・ガドレに、仲介役を頼み、朝のスタート地で両者は和解した。ところが、2人の間に、再び問題が発生した。今回怒っているのはバルベルデ。ピノの車輪がバルベルデの自転車にぶつかり、ディレーラーが壊れてしまったとのこと。つまり速度変更が不可能となり、それでタイムをロスした……ということのようである。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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