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後方では、マイヨ・ロホを守るモヴィスターが、きっちりとコントロールを続けた。4人には最大5分ほどのリードしか与えず、もちろん最後の中間ポイント(ゴール前41.9km)までは前方で泳がせ、ライバルたちにボーナスタイム収集のチャンスを与えなかった。ラスト30kmでは35秒差に詰め寄るも、早すぎる吸収は禁物、とばかりにゴール前18kmまで合流のタイミングを待った。
そこから先は、総合リーダーを抱えるあらゆるチームが、集団前方へ競りあがった。スプリンター向けステージだというのに、スプリンターチームが少々控えめだったのは、ちょうど同じ頃、数多くのスプリンターがファッテンフォル・サイクラシックスを戦っていたせいかかもしれない。ドイツのハンブルクでは、カチューシャトレインがアレクサンドル・コロブネフをスプリント勝利に導いた。一方でスペインでのカチューシャトレインは、ホアキン・ロドリゲスのために作られた。海風による分断や落車を恐れて、クリス・フルーム擁するスカイも、アルベルト・コンタドールを守るティンコフ・サクソも、みな前方で隊列を組んだ。
ラスト3km=タイム救済措置が発動するゾーンに入ると、ようやくスプリンターチームが前に出てきた。ボーナスタイム次第ではマイヨ・ロホの可能性もあるペーター・サガンを連れて、キャノンデールが前に並んだ。エフデジやジャイアント・シマノも上がってきた。中でも上手い連携を見せたのが、エフデジだった。ラスト1.5kmにある3つの90度カーブを、しっかり先頭ポジションでクリアした。
前夜に続いてエアロスーツを着込んだブアニは――前日のチームタイムトライアルではケニー・エリッソンドを親鳥のように保護しつづけたブアニは――、この日はひたすらムリロ・フィッシャーの背中にぴたりと張り付いた。それから、最終直線でジョフレ・スープが追いついてくると、今度はそちらに乗り移る。
「フィッシャーはものすごい牽引をして、後続を引きちぎってくれた。あまりに速すぎたものだから、僕は『ジョフレが追いつけるよう減速してくれ』って叫んだほどさ。ジョフレが追いついてきたら、すぐに後ろに入った。そしてライン手前200mで、僕自身が、全てを出し切った」(ブアニ、ゴール後インタビューより)
軽い上り坂フィニッシュの、ラスト150mで先頭に立つと、フレンチスプリンターは一瞬であらゆるライバルを置き去りにした。リーダーがゴールラインを横切るはるか前に、アシストが後方でガッツポーズするほど、圧倒的な差をつけての勝利だった。
「ゴール手前10mで振り返ったんだけど、デゲンコルブさえ僕の後ろにいたなんて知らなかった!こんなに簡単に勝てるなんて、ちょっとびっくりしる。だってグランツールのスプリントっていうのは、ほかのスプリントと違うものだから」(ブアニ、ゴール後インタビューより)
2014年ジロでは、2連勝マルセル・キッテルが病気リタイアした第4ステージに、嬉しい初勝利を収めた。このブエルタでは、一発目のスプリントから、最強スプリンターの座に君臨した。
「出来るだけ早く、1勝目を挙げたかった。チームメートたちのプレッシャーを、できるだけ早く取り除いてあげたかったから。この目標は達成できた。次の目標は、2勝目を挙げること。緑ジャージは、もちろん、守っていくつもり。中間スプリントだって集めていく。大会が進むにつれて、ジャージ獲得が、『目標』になっていくのかもしれないね。ただ今現在は、ポイント賞にだけ執着するつもりはない」(ブアニ、大会公式記者会見より)
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