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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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「少なくとも3度か4度、フルームは加速したと思う。傍目にはよく分からないかもしれないけれど、彼のリズム変化は強烈なんだ。ただ彼との一騎打ちは初めてじゃないからね。相手がどう攻めてくるのかは、分かっていた。むしろ嬉しかったのは、今日、脚が完璧に動いてくれたこと」(コンタドール、公式記者会見より)
ラスト800m、コンタドールが、ついに光を求めて飛び出した。約3kmに渡って全力を尽くしてきたフルームは、一発で振り切った。2012年ブエルタで「復活」を決めた第17ステージ以来となる、2年ぶりの「復活」区間勝利だった。ちなみに、あの日はあまりの疲労と感動で、ゴール時にはただ両手を天に突き上げただけだった。その前年のジロ第16ステージは、タイムトライアル勝利だったから、ジェスチャーをしている無駄な時間などあるはずがない。つまりグランツールでは、2011年ジロ第9ステージ以来となる、フィニッシュライン上での「バキューン」だった!
区間勝者から遅れること15秒、フルームは激しい闘争を終えた。バルベルデは55秒、ロドリゲスは59秒を失った。もちろん、コンタドールからはさらにボーナスタイム分の10秒、フルームからは6秒を失った。そしてスペインコンビを孤独に追い続けたイタリアのファビオ・アルは、1分06秒で最難関ステージを終えた。総合トップ5の順位には変動はなかったが、首位コンタドールは2位以下とのタイム差を31秒→1分36秒と大きく開いた。対する2位バルベルデは、3位フルームとの距離が49秒→3秒へと一気に縮まった。4位ロドリゲスは、前夜、表彰台まであと0.12秒差に迫ったというのに、50秒差にまで再び引き離されてしまった。
「まだブエルタの戦いは終わってはいない。たしかに、今日、僕は大きな一歩を踏み出した。あらゆるライバルとの差を広げることができた。でも、まだ5日間残っている。何が起こるかわからない。落車や、メカトラブルや、予想外の出来事が、降りかかってくる可能性はいつだってあるから」(コンタドール、大会公式記者会見より)
さて、5つの峠が待ち受ける動乱の1日は、13人の逃げから始まった。スタート直後の1級峠を利用して、ルイスレオン・サンチェスやデマルキといった常連が前に飛び出した。最大8分半のリードを許された13人は、ゴール前40km地点まで仲良く協力し合って逃げ続けた。サンチェスは、前夜に失ったばかりの山岳賞ジャージを、まんまと取り戻した。
ところが、4つ目の峠を上っている途中のことだ。ティンコフ・サクソのイヴァン・ロヴニーと、オメガファルマのジャンルーカ・ブランビッラが、突如として喧嘩を始めてしまった。エスケープ集団の中で、ペダルをテンポ良く回し、片手でハンドルを握りながら……、片手では相手とグーで殴りあい!
小さないざこざの後には、重い懲罰が待っていた。しかも喧嘩の直後に、デマルキがアタックを仕掛けた。そこにブランビッラは、同僚ワウテル・ポエルスと共についていくことを選んだ。至極順調に3人の先行は続いた。だからなおのこと、後悔と衝撃は大きかったはずだ。メイン集団に2分10秒差を付け、最終峠の入り口へと差し掛かった、ちょうどその時だった。レース無線から、審判団の決定が告げられた。「自転車レースのイメージを傷つけ、とりわけブエルタのイメージを失墜させた」として、ロヴニーとブランビッラの両者は即時レース除外――。前方を走行中のブランビッラには、審判車から直接、裁定が告げられた。
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