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サイクル ロードレース コラム 2015年4月17日

【ツール・ド・ロマンディ/プレビュー】ツール前・前哨戦的な戦い。アップダウンしかないスイスのコースに豪華メンバーが集結!

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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ワンデークラシック月間は幕を閉じた。シーズン最初のグランツール、ジロ・デ・イタリアは刻々と近づいている。……ただ、むしろ、スイスのフランス語圏を巡るツール・ド・ロマンディは、5月の“ばら色のレース”よりも、7月に向けた前・前哨戦的な意味合いが濃いかもしれない。

特に近年は2011年カデル・エヴァンス、2011年ブラドレー・ウィギンス、2013年クリス・フルームと、ロマンディの覇者が、同年のツール・ド・フランスを制してきた。そして、2015年大会は、開催委員会が「Creme de la creme」、クリームの粋を集めたクリームと呼ぶほど、プロトンの中でも選りすぐりのマイヨ・ジョーヌ候補たちがやってくる!

分かりやすく言うと、アルベルト・コンタドール以外全員、である。2014年ツール・ド・フランス覇者ヴィンチェンツォ・ニーバリ、2013年マイヨ・ジョーヌのクリス・フルーム、2014年ジロ・デ・イタリア王者ナイロ・キンタナ。さらには昨ツール総合2位のジャンクリストフ・ペローに、3位ティボ・ピノ。一応はジロ組(リゴベルト・ウランやユルゲン・ヴァンデンブロック)も存在するけれど、やっぱり、スイスで占いたいのは2ヵ月後のフランスの戦いだ。

ジュー湖のほとりから走り出し、ヌーシャテル湖へと足を伸ばし、レマン湖のほとりで終わる6日間。グランツールライダーにとって好都合なのは、チームタイムトライアルで始まり、個人タイムトライアルで終わること。その2つのタイムトライアルの間は、とにかくアップダウンしかないこと!

まあ、スイスの国土は3分の1が高原で、残す3分の2がアルプス山脈だそうだから、こんなコースができあがるのも当然なのだろう。ピュアスプリンター向けのステージはひとつも存在しない。かといって、ガチガチの難関山岳しか存在しないわけでもない。むしろ緑美しき“高原”を思う存分駆け抜けて、スリリングな下りを経た後、最後は“強豪たちだけによるスプリントゴール”的な区間のほうがメインだろうか。もちろんクライマックスは山の上。第5ステージ、UCI国際自転車競技連盟の本拠地エーグルを通過した後、標高1493mシャンペックス・ラックへの難しい山頂フィニッシュが待ち受けている。

ところで……、ツール・ド・フランス総合優勝候補たちの熱き前哨戦に注目すべき一方で、ツール・ド・ロマンディ“スペシャリスト”なる男たちからも目を離すわけにはいかない。その代表格が、2010年総合優勝(繰上げ)、2013年2位、2014年2位のサイモン・スピラクと、2012年から3年連続で総合3位をキープしているルイ・コスタだ。ツール・ド・スイスも2012年から3年連続で総合優勝しているコスタは、どちらかといえば、スイススペシャリストなのかもしれないけれど……。

「ロマンディは、なんとなく、僕のために作られたレースみたいな気がする。チャンスにいつも恵まれる。だって戦いを左右するステージでは、たいてい、雨が降っているからね。つまり僕が大好きな天気さ」(スピラク、2014年大会第3ステージ優勝後)

「この国が本当に好きなんだ。景色も、山も。それに人々も。ポルトガル人がたくさん住んでいるんだよ」(コスタ、2013年ツール・ド・スイス総合優勝後)

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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