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サイクル ロードレース コラム 2015年5月13日

ジロ・デ・イタリア2015 第4ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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前日以上に大きな集団が、スタート直後に飛び出した。前日とは違い、アスタナがレースの主導権を奪い取った。若きファビオ・アル擁する水色の列車は、2つの3級峠を戦場に変えた。さらに若きダヴィデ・フォルモロが、恐ろしいスピードで追いかけてくるビッグネームたちを振り払い、130kmを逃げ切った。オリカ・グリーンエッジがチーム内で引き継いできたマリア・ローザは、サイモン・クラークが無事に守り抜いた。リゴベルト・ウランはタイムを失った。

灼熱の太陽が、プロトンを照らしつけた。5月だというのに気温は摂氏30度を超えた。「暑いのは決して苦手ではないんです。でも、急激すぎる気温の上昇に、体がなかなかついていけないのがきついですね」と石橋学は苦笑いした。「前日同様に厳しいコースだけど、今日は最後の上りの勾配がもっときつい。総合順位も大きく変動するかも」と別府史之は予言した。

きつい暑さにも、コースの厳しさにも負けず、とてつもない数の選手が攻撃を試みた。スタートライン前列に並んだ別府もまた、その1人だった。20kmを過ぎて、ようやく29人の大きな塊が出来上がる。その中には、前日同様に、サイモン・クラークとエステバン・チャベスのオリカ山岳コンビの姿があった。山岳ジャージ姿のパベル・コシェトコフも遅れて後を追いかけ、30人目のエスケープ選手となった(結局1ポイントも取れなかったが、ジャージは守った)。

なにより総合大本命の面々は、前方に選手を送り出すことを忘れなかった。ティンコフはロマン・クロイツィゲルを、アスタナはダリオ・カタルドとダヴィデ・マラカルネ、アンドレイ・ゼイツを、スカイはサルヴァトーレ・プッチォとカンスタンティン・シウトソウを。こんな彼らの存在が、後に、アルベルト・コンタドール、ファビオ・アル、リッチー・ポートというリーダーを支えることになる。対してリゴベルト・ウラン擁するエティックス・クイックステップは、誰1人としてエスケープに人員を潜り込めなかった。

先頭集団は、メインプロトンから10分差を奪った後でさえ、アタック合戦を止めようとはしなかった。ようやくゴタゴタが終結したのは、ゴール前20km。ダヴィデ・フォルモロが、たった1人、鮮やかに飛び出して行った。

「僕にとっては初めてのジロで、もちろん初めてのグランツール。初めての3週間のレースだ。つまり、ここには、自分の限界を知るためにやってきた。だから成績は一切考えず、気負わず行くつもりだった。でも、今日は、チャンスが目の前にやってきた」(フォルモロ、公式記者会見より)

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