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【Cycle*2024 フレーシュ・ワロンヌ:プレビュー】唯一絶対の勝負地「ユイの壁」を4回、誰が真っ先に上り詰めるのか
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山頂フィニッシュの翌日の、極めて平凡な、スプリントステージになるはずだった。フィニッシュライン手前の200mまでは、特筆することは何も起こらぬまま、退屈なほどつつがなくレースは進んでいた。この5日間でたったの1回しかチャンスをもらえなかったピュアスプリンターたちが、こぞって仕事に勤しんだ。5年ぶりにイタリア一周に参加したアンドレ・グライペルが、並み居るライバルを退け、力強く今大会1勝目を奪った。しかし、その背後では、マリア・ローザのアルベルト・コンタドールが地面に転がり落ちていた。
グランツールの第1週目に、大集団落車はつきものだ。プロトンの規模は大きく、緊張感に溢れ、しかし誰もがまだ元気いっぱい。レース内のヒエラルキーはいまだ完全に作り上げられておらず、そして集団スプリントフィニッシュが多い。だからこそ、第2ステージと第3ステージで、ティンコフ・サクソは集団制御に動いた。落車やメカトラのアクシデントを避けるために、メインプロトン前線で隊列を組み、ゴールギリギリまで懸命に仕事を続けた。第4ステージと第5ステージで総合争いは大きく絞り込まれた。しかし、カオスの序盤戦は、いまだ終わってはいなかった。
スタートと同時に、勇敢な選手たちが飛び出していった。マレク・ルトキヴィチ、アラン・マランゴーニ、マルコ・バンディエーラ、エドワード・グロス、アレッサンドロ・マラグーティの5人が、逃げ集団を作り上げた。特に前日エスケープに乗りそこねたNIPPO・ヴィーニファンティーニは、2人を前方へ送り出した。メイン集団からは最大5分ほどのリードを奪った。
ただ、残念ながら、所詮はジャージアピールタイムに過ぎなかった。中盤過ぎに小さな難所が控えるだけで、あとは前半も後半もフラットな道が続くステージでは、当然のようにスプリンターチームがきっちりと追い上げてくる。ゴール前13km、5人の奮闘は静かに幕を閉じた。
とりわけロット・べリソルが、エスケープが出来上がった直後から、プロトン先頭で赤い列車を走らせた。第2ステージは「スプリントを早く仕掛けすぎて」、3位に甘んじたグライペルを、先頭でフィニッシュさせるために。
「チームメートに感謝してる。彼らはレース制御のために最初から最後まで力を尽くしてくれた。サンダー・アルメはずっと先頭を走り、エスケープとのタイム差をコントロールした。スティグ・ブロエックスとルイ・ヴルヴァーグは、初めてのグランツールだというのに、しっかりそれぞれに任務を果たしてくれた」(グライペル、公式記者会見より)
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