人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2015年5月18日

ジロ・デ・イタリア2015 第9ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line

大会初の休養日の前日、アスタナが改めて、2015年ジロの最強チームであることを見せつけた。前方ではパオロ・ティラロンゴが区間勝利を収め、後方ではファビオ・アルとミケル・ランダが総合争いを猛烈にかきまわした。ただし、水色の度重なる波状攻撃にも、ライバルたちは崩れなかった。アルベルト・コンタドールは、総合2位アルに対してタイムを1秒失っただけで、マリア・ローザをしっかり守った。リッチー・ポートも、スプリントに少々弱いところを除けば、一切のほころびを感じさせなかった。

翌日のことなど考える必要はなかった。持てる力を振り絞って、多くの選手がアタックに身を投じた。長く激しい戦いは実に52kmも続き、ついには11選手がエスケープへと乗り出した。カルロスアルベルト・べタンクールとステフェン・クルイスウィクは、2日連続の逃げだった。ソンニ・コロブレッリは25歳の誕生日だったし、総合で4分45秒遅れのアマエル・モワナールはマリア・ローザを意識していた。

「昨日から考えてた。もしかしたら今日、コンタドールはマリア・ローザを手放すつもりかもしれない……って。だから前ステージはラスト5kmで力を抜いて、今日に備えた。可能性はわずかでも、トライする価値があると思った」(モワナール、ゴール後TVインタビューより)

読みは決して間違ってはいなかった。当初の予定では、まさしく、ティンコフ・サクソは誰かにジャージを譲渡する予定だったから。

「でも前方のメンバーを見て考えなおした。うっかりタイムを与えてしまうと、総合争いで後々危険になりそうな人物が何人も潜り込んでいたからね。計画は変更。ジャージを手放さないことに決めたんだ」(マイケル・ロジャース、ゴール後TVインタビューより)

ティンコフ隊列は、いつものように、前方とのタイム差を慎重にコントロールした。それでも最大6分ほどのリードを与えられ、モワナールはほんの短い間だけ、「暫定」リーダーの座を楽しんだ。

キャノンデール・ガーミンは、逃げながら、計画を練り上げた。エスケープに乗ったのは、2012年ジロ総合覇者ライダー・ヘシェダルと、2013年ツアー・ダウンアンダー総合覇者トムイェルト・スラフテルの2人。ゴール地形はスラフテル向きだ。だから単独で飛び出して区間勝利を狙おう。ヘシェダルは後方で逃げ集団を制御しつつ、総合タイム差を縮めよう。ゴールまでいまだ70kmも残っているというのに、こうして、痩せたオランダ人は前方へひらりと躍り出た。大男のカナダ人は、8人のライバルたちと追走集団に残り、厳しい監視の目を光らせた。……しかし、キャノンデール・ガーミンの計画に、狂いが生じた。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ