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サイクル ロードレース コラム 2015年5月20日

ジロ・デ・イタリア2015 第10ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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この日の平坦な道は、スプリンターの希望を断ち切っただけでなく、総合争いの選手にまでダメージを与えた。ゴールまで約6kmに迫った道の上で、リッチー・ポートが、パンクの犠牲にあった。不幸なことに、メカトラや落車による遅れが救済される「ラスト3km」には、いまだ入っていなかった。不幸なことに、ホイールをリーダーに差し出してくれるはずのアシストも、チームカー隊列の前から3番目を走っていたはずの監督車も、ポートの側に急いで駆けつけてはくれなかった。しばらくして、前方で待機していたチームメートたちと合流すると、必死にポートは先を急いだ。しかし、失った時間は、大きかった。マリア・ローザ争いのライバル、アルベルト・コンタドールやファビオ・アルのいたメイン集団から、47秒遅れてフィニッシュラインへとたどり着いた。

泣きっ面に蜂。不運は重なるものだ。ゴール後の審判団会議の結果、ポートにペナルティが課されることが発表された。理由は、オリカ・グリーンエッジのサイモン・クラークから、前輪の提供を受けたから。

UCIの罰則ルール12.1.040/8.2が適応された:「他のチームの選手へのイレギュラーなマテリアル補助/ステージレース/違反1回に付き200スイスフラン、ペナルティは2分、5分、10分、4度目の規則違反で大会追放」

ちなみにUCIルール2.3.12でも、以下のように言明してある:「全ての選手間で小さな助け合い、例えば食べ物や飲み物、スパナやアクセサリー類の貸し借りや交換は許可される。ホイールやバイクの貸し借りや交換、もしくは遅れた選手や、事故に遭遇した選手を待つことは、同じチーム内の選手に限ってのみ許される。背中を押す行為はいかなる場合でも禁止であり、レース除外に処す」

オージー同士による、美しき助け合いには違いなかった。しかし、いかに善意の行動であれ、ルールはルール。全ての選手に対して、厳密に適応されねばならない。ポートは2分(と200スイスフラン)のペナルティを喰らった。休養日前は22秒遅れの総合3位だったというのに、休養日翌日には3分09秒遅れの総合12位まで転落してしまった。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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