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サイクル ロードレース コラム 2015年5月20日

ジロ・デ・イタリア2015 第10ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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「振り返ってみると、断言できる。あの決定は、間違いだった。私は間違った決定を下したし、もはやそれを変えることはできない」(バッフィ、チーム公式HPより)

エスケープの仲間たちは、まるでチームタイムトライアルのように、惜しみなく先頭交代に勤しんだ。南からの追い風も、5人の背中を押した。

残り20kmで差は約2分。ボエムは「いけるかもしれない」と信じ始めた。ゴール前13kmで、唯一のグランツール区間勝利経験者のガットがパンクで脱落してしまったけれど、4人になっても結束は変わらなかった。残り10kmで差は1分20秒。歯を食いしばってリレーを続けた。残り5kmで1分。故郷に先頭で突入したマラグーティは、「鳥肌が立ち、アドレナリンが噴出した」(チーム公式HPより)。そして、残り2kmで、50秒……。

「そこから、小競り合いが始まった。そして、真っ先にマランゴーニが加速した。僕はひたすら自分のことだけを考えた。まるで背中には誰も張り付いていないような、そんな走りをした。ただ怖かったのは、僕がマランゴーニを捉えた瞬間に、後ろからカウンターアタックをかけられてしまうこと。でも後方の2人が苦しんでいることに気がついた。だから100%を尽くすと決めた。フィニッシュラインまで全力で走らなきゃならない、と自分に言い聞かせた。だってこんなチャンスは、100回に1回しか訪れないんだから」(ボエム、公式記者会見より)

2014年ジロの第13ステージでは、区間3勝のナセル・ブアニがチームメイトを働かせず、平坦ステージでの大逃げ勝利が実現した。2012年ブエルタの第13ステージでは、すでに4勝をあげていたジョン・デゲンコルプに誰も協力せず、やはりサプライズが演出された。ちなみに、昨年8月、ボエムにとってのプロ入り初優勝も、実は、平坦ステージでの逃げ切り勝利だった。ツアー・オブ・デンマークの最終日に、フラットな、しかも周回コースで、13人のエスケープを成功させている!

「僕はいつだって、監督に命じられた仕事を、しっかりと果たしてきた。そして今日は、僕が、幸運をつかんだ。チームのみんなにお礼を言わなきゃね。だっていつだって僕を信頼してくれたし、励ましてくれたから」(ボエム、公式記者会見より)

200kmの大逃げの果てに、プロ2勝目をつかんだボエムは、赤いポイント賞ジャージさえ身にまとった。スプリント勝利のチャンスを逃したニッツォーロは、18秒遅れのメイン集団内でのスプリントを制した。チームメートと共に精一杯働き、疲れ果てたグライペルは、7位で1日を終えた。

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