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【パリ~ニース 最終ステージ:レビュー】2度の落車で優勝逃すも、負けてもなお美しく。ログリッチ「僕はまた戻ってきて、次のレースに挑むだけさ」。シャフマンがヴィノクロフ以来となる2連覇達成!
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか一旦は仕切り直した集団から、またしても数人が猛スピードで前方へと躍り出る。4人、さらには3人、と小さな塊が突進し、いつしか7人の集団が出来上がる。エドワード・トゥーンスやスヴェンエリック・ビストラム、ワレン・バルギルという実力者たちに、さらには第2ステージ勝者ケース・ボルさえも滑り込む。この日3回通過した2級峠の、2度目の上り前には、ローレンス・デプルスも先頭集団に追いついた。
上りに入るとルイスレオン・サンチェスが集団内から仕掛け、マイケル・マシューズ、オマール・フライレ、マッテオ・トレンティン、ディラン・トゥーンス等々の危険人物を連れて前を追いかけた。前を行く8人を捕らえたのは、今大会の運命を変える事件が起こったほんの直後のことだ。
フィニッシュまで残り約25km。強力なメンバーが揃う先頭集団を逃すまいと、メインプロトンがハイスピードで追いかけている真っ最中だった。ログリッチは再び落車する。この時はチェーンが脱落し、すぐには走り出せなかった。1回目の落車ですでにリーダーのために大いに尽くしたアシストたちは、当然ながら数を減らしており、もはや牽引できるのはジョージ・ベネットとステフェン・クライスヴァイクの2人だけ。
しかも2度目はさすがにプロトンも待たなかった。シャッフマン擁するボーラ・ハンスグローエと、前区間終了時点で総合3位・4位を抱えるアスタナは、集団先頭で猛烈なテンポを刻み続けた。
「だってすでに勝負の時間帯に入っていたから。集団はものすごいスピードで走っていたし、前には危険な一団が逃げていた。僕らだって区間勝利が欲しかったし、総合2位の座も失いたくはなかった」(シャフマン)
ベネットが仕事を終え、クラウスヴァイクもついには力尽きた残り19km、たしかにメイン集団はすぐ目の前に見えた。その時点でログリッチと共にいたダニー・ファンポッペルやナセル・ブアニも、何度かは先頭交代に協力してくれた。しかしプロトンの尻尾は再び徐々に遠ざかっていく。最終日の朝に有していた52秒の総合リードは、残り16km前後でついに0となった。
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