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【パリ~ニース 第5ステージ:レビュー】王道を行くスプリントトレイン!ウルフパック劇場でサム・ベネットが2勝目「みんなが最高の仕事を成し遂げてくれた」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかスタート前のサム・ベネット
ピュアスプリンターにとって今大会3度目の、そしておそらく最後のチャンスを、サム・ベネットが射止めた。5年欠かさず参戦してきたパリ〜ニースで、これにて通算ステージ5勝目。黄色いジャージのプリモシュ・ログリッチは最終盤の落車に巻き込まれ、大切なチームメートを1人失ったが、無事に先頭集団で「移動ステージ」を終えた。
「第1ステージを勝ってすごく嬉しかったけど、2回目のスプリント後はがっかりした。だから再度立て直して、最後のスプリンターステージを勝てたことが嬉しい。しかも大好きなレースで、またしても新たな勝利を手にすることができた。最高の気分だ」(ベネット)
プロトンはゆっくりと走り出した。200kmと長く、しかも終盤に3級峠がひとつ組み込まれただけの単調なコースでは、しばらくは逃げの試みさえ生まれなかった。前日の起伏越えで大いに消耗した選手たちは、スタートからの1時間は、時速33kmでのんびりサイクリング走行を続けた。
それでも退屈になり過ぎなかったのは、間違いなく、途中2か所設けられた中間ポイントのおかげだ。初日からスプリンターたちの関心はたいして引かなかったけれど、上位通過者3人に与えられるボーナスタイムが、連日ちょっとしたバトルを演出している。
この第5ステージも例外ではない。そこまで何も起こらなかった集団から、54.1kmの第1中間ポイント向けて数選手が飛び出した。中でも総合2位マキシミリアン・シャフマンが、2位通過で2秒収集。総合8位・1分09秒遅れのルーカス・ハミルトンも戦いに加わり、対する7位ティシュ・ベノートのためには、チームメートのヤシャ・ズッタリンがスプリント。おかげでハミルトンは3位通過に追いやられ、わずか1秒を手にしたに過ぎなかった。
再び訪れた静けさは、残り72km、突如として破られた。ほんのわずかな風に、攻めのチャンスを感じたオリバー・ナーセンとフィリップ・ジルベールが、一気にガツンとスピードを上げた。2人のベルギー人の後を追ったのは9人。なんと全員が..ベルギー人だった!
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