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【3.7開幕 パリ~ニース:プレビュー】イネオスの「ツール用一軍候補」とログラ擁するユンボの主導権争いに注目!我らが新城幸也も動き出す。
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかただしクラシックハンターからピュアスプリンターまで、2021年大会には数え切れないほどの強豪がスタートラインに集結するのだ。ジルベールやオリバー・ナーセン、マッズ・ピーダスン、ボアッソンハーゲン、コカール、ブアニ、グライペル、デマール、サム・ベネット、アッカーマン、ラポルト、ニッツォーロ、クリストフ、デゲンコルブ、トレンティン..等々も、みすみすチャンスを逃すまい。
スプリンターの活躍の場は、2日目に訪れる。地形的にはこれといった難所はない。ただし、パリ〜ニースの前半戦といえばおなじみ、春の嵐。広大な穀物畑が広がるボース台地、つまり周囲に遮るものなど存在しない平地の一本道に、もしも強い風が吹き付けたとしたら..。総合を狙うクライマーたちは、分断で吹き飛ばされてしまわぬよう最大限に警戒すべきだ。
第3ステージは個人タイムトライアル。14.4kmと距離は長くないものの、直角コーナーが連発するテクニカルなコース。しかもラスト400mは勾配6.3%の上り坂。個人TT世界選4回制覇のマルティンと、2回制覇のデニスにとっては、それぞれに総合優勝候補を支える今大会で、唯一自己のポテンシャルを開放できる時間かもしれない。
前夜から250km以上の南下を経て、4日目はパリ〜ニースおなじみ、ボジョレーの丘陵地帯へ。2級峠が6つ、最後は1級登坂フィニッシュという難コースではあるけれど、1つ1つの登坂距離は比較的短め。ブルイィやシルーブルという、ワインの名前としてもおなじみの坂道で、パンチャーとクライマーの打ち合いが見ものだ。そして、そろそろ灰色の陰鬱な家並みとは別れを告げ、屋根の色も、街路樹の葉の形も、光の強さも、変わり始める頃。それでもなおレース一行は、さらに南へと突き進む。5日目は200kmを超える長距離ステージで、何事もなければ、スプリント勝負で締めくくられる。
いよいよ南フランスに足を踏み入れる金曜日は、どちらかといえば大逃げ向き。2日連続200km超のステージで、5つの山岳は、コース中盤に集中して襲いかかる。プロトン屈指の逃げ男、デヘントがどう動くか。なみにちょうど10年前のパリ〜ニースの、衝撃的な初日逃げ切り優勝こそが、デヘント伝説の始まりだった。
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